中国における建築理論研究の進捗度
エイドリアン・フォーティーの『言葉と建築』を翻訳し終わった頃、中国でこの本を翻訳していた南京にある東南大学の李准教授がメールをくれた。僕が翻訳したことをエイドリアン本人から聞いと言う。未だ会ったこともない同じ興味を持つ海外の人と話をするのも面白い経験だった。大したアドバイスをした記憶もないのだが、その後覚えていてくださり、去年日本に来たおりに僕の研究室を訪れ、東南大学の学科誌をプレゼントしてくれた。中国語、英語併記で建築論、歴史の論考が10編近く掲載されていた。英米の著名な学者の寄稿もあり、その充実ぶりに驚いた。日本の大学でこんなの作っているところは無い。建築学科がその編集や出版のシステムを既に持っているのだから日本を抜いている。東南の建築が建築論では3本の指に入るというのも頷ける。いつか中国で講演をして欲しいと言われ、そういう場があれば喜んでと言って別れたら一年経ってお誘いのメールを頂いた。9月に東南大学とAAスクールの共同主催で2日間の現代建築理論のレクチャーシンポジウムを行うのでレクチャーをとのこと。このシンポは今年で3回め。テーマはInvention of the Past.。まだよく分からないけれど興味深い。決まっているスピーカーは以下の通り。よく知らないけれど建築理論のエキスパートなのだろう?
Mark Cousins、Mark Campbell from the AA;
Reinhold Martin from Columbia University;
Stanford Anderson、 Yung Ho Chang from MIT
PrGu Daqing from Hong Kong Chinese University;
Jianfei Zhu from Melbourne University;
Lu Yongyi from Tongji University;
Chen Wei from Southeast University.
中国来るなら上海同済大学でもレクチャーをと頼まれた。南京への通り道。久しぶりに上海に寄るのも悪くない。
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