東京駅の驚き
●東京駅は鉄骨造!!
林章『東京駅はこうして誕生した』株式会社ウエッジ2007を読んでみた。最近見えてきたあの左右のドームは一体どうしてあんな形をしているのか知りたかったのだが、そのことには触れていなかった。
その代りと言っては何だが三つのことに驚く。一つはあの建物の構造が鉄骨造だったということ。日露戦争に勝利して後藤新平が帝都の為に当初予算の7倍を認めたそうだが、あの建物を鉄骨にする意味は一体何?かくたる理由は書いていなかったが地盤がひどく悪かったそうなので軽くするためなのだろうか?
二つ目の驚き(というか鉄道的な常識かもしれないが)はあの駅の特徴はよく欧米の都市にあるターミナル型(終着駅型)ではなくパス・スルー型(どちらの方角にも線路が伸びている)であるということ。だから東京駅は横に長く334メートルもある。この方式は当時のお雇い外国人技師ヘルマン・ルムシュッテルの出身国ドイツあたりが採用しようとしていた方式であり、現実に存在した大きな駅としてはアムステルダム中央駅くらいだったそうだ。
更に三番目の驚きはルムシュッテルの後を継いだ外国人技師フランツ・バルファーは鉄道技師でありながら駅舎の設計も提案しており、それが何と和風だったこと。これが採用されていたらいまごろ東京駅の前は国立博物館のようなファサードが立ちあがっていたというわけである。
●東京駅のお雇い外国人案は和風
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