理科大生は原子力をYESと言うかNOと言うか?
理科大では夏休みの最後に外部講師をお呼びして集中セミナーをやっている。朝から晩まで3日間。単位も出す。その主催委員をやっており本日はその初日。
今年のテーマは「電力・エネルギーの将来―あなたは原子力発電を選択しますか―」。本日の講師は東京ガスの高木さん、電力中央研究所の原さん、浅野さんである。
高木さんはLNGの話し。非在来型の天然ガスシェールガスがアメリカで採掘可能になったことでアメリカの2020年LNG輸入予測量が3年前に比べて5000万トン近くも減少したという。驚きである。日本の消費量の8割くらいの数字である。石油やガスの枯渇予測年数が数十年前と今と変らないのはこうした新たな技術開発があるからである。高校の地理の先生は一年間こう言うことを教えてくれていたが、彼は正しかった。
原さんは石炭火力発電の話し。石油、ガス、石炭の中で埋蔵量が未だに圧倒的に多いのは石炭。石炭ガスによる火力発電とその時にでるCO2の地下貯留システムは面白かった。石炭は中国やインドでガンガン燃やし空気を汚す厄介者だと思っていたのはひどい誤解だった。もっと勉強せねば。
浅野さんはエネルギーと社会。当然メインは省エネとCO2排出問題。それに関わる建築の話も多い。
都市はコンパクトな方がいい。コンパクトにして自動車に乗らない方がいい。戸建より集住の方がいい。核家族より大家族の方がいい。
ごもっともである。となると親父の家を作ることは☓。兄貴家族と二世帯にしていることは〇。でも親父のために車を買ったのは☓。
60になったら自宅を作りたいと思っていたがやめよう。友人と病院のそばにコオポラティブハウスでも作り、車は持たず助け合って生きる。仕事は市街地中心の集住のみに絞り(絞れるわけ無いけれど)戸建はやらない、、、、なんて、、、、、
さて今日のセミナーで素晴らしかったのは5時から始まった公開討論会。壇上に座った講師めがけ学生300人がひっきりなしに質問を浴びせた。一時間半。極めて高度で)的を射た質問に講師も教員もびっくり。理科大生あっぱれ。
明日は原子力、太陽光、風力。明後日は燃料電池、電量貯蔵用電池、電力システム。これだけ多方面の客観的なデーターをその方面のプロから得る機会はそうないだろう。先ずは事実を正確に把握することが重要である(もちろん原発を考える上でこれだけで十分と言うつもりは無いけれど)。さて3日後に学生は原子力をYESと言うかNOと言うか?
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