会田を読んだら恐怖が少し飛んだ
現場に行く車中、会田誠『美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか』幻冬舎2012を読み続ける。いやーこの本痛快!!会田はこう言う。現代美術の半分は屑だけど半分は将来残っており、この歴史に残る作品を選んだ人だけがそれを選んだ精神自体によって「次」の時代に行ける。そしてそれこそが現代美術の正しい機能である。
会田ファンであるからではなく、ああ現代美術ってそうだよねってとても納得した。
さらに彼はこう言う。ロンドンが最近ある研究機関の調査で企業にとって魅力的な都市ナンバー1に選ばれた。それは彼らが古いノスタルジーとプライドを捨てて、肥溜めから這い上がってきた結果である。そしてそのこととロンドンが現代美術を評価する眼を持つことは無関係ではない。
会田が言いたいのは現代美術を評価する国は「次」にかける魂がある国で、そういう国がこれから勢いを持つのだということである。同感、共感!!
あほみたいな、遊びみたいな、何だこれ?っていうようなものに国を挙げて応援しようという韓国や中国やイギリスの魂に伝統芸能しか称揚できない日本のおんぼろ役人の保守根性はもはや比較の対象ではない(と、急に力がはいった。もちろん現代アートに力を入れようとしている役人さんだって少しはいるのでしょうけどね、スイマセン)
久しぶりに明るく、無邪気で、闘志あふれる言葉を読んだら元気が湧いてきた。細い手すりと薄い階段を施主に見てもらう恐怖の打ち合わせ前の緊張が少しほぐれた。
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