カリフオルニアには自由の風が吹いていた
時差ボケもやっと少し直ってきたか?午前中共同研究プロジェクトの原案を練り、午後久しぶりにジム行って、その足で(ちゃりんこ)国立新美術館に行く。
カリフォルニアデザイン展を見る。30分で駆け足見学。「知らないデザイナーがいっぱいいるものだ」と改めてミッドセンチュリーデザインの形成過程の理解が深まった。カリフォルニアデザインはいろいろな説明のされ方がなされる。曰く、戦前の移民たちのデザインの集合。曰く、戦中の多くの軍事産業の生活産業への転換。曰く、戦後の飛行機産業、船舶産業に集まった人々と経済の活況がデザインを消費できた、などなど。どれもきっとそれぞれ正しい。ただ今回僕が最も再認識したのはカリフォルニアが「新世界であった」という点である。ここに集結したデザイナーにはこの場所を創造する自覚と自由があったということである。上に示した写真は1922年に撮影されたもの。現在のロサンゼルスの中心であるウィルシャーとフェアファックスの交差点あたりである。なんと道路以外ほとんど何もない。ここから10分くらい南に住んでいた僕としては驚愕である。半世紀前には何もなかった場所であることを改めて知った。これからほぼ30年の間にミッドセンチュリーデザインは生まれたわけである。0からの出発である。
ある一人のデザイナーのインタビューが流れていたが、彼ら(当時のデザイナーたち)には不思議と競争意識などなかったそうである。すべてのデザイナーがそれぞれカリフォルニアをしょってたつ強い信念を持っていたとのこと。いい場所と時代だったのである。
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