そばにたたずみPTSDを癒す
朝一で金箱事務所。コンペの打ち合わせ。こういう打ち合わせは学生にとってはとても勉強になる。打ち合わせ結果を持って大学に戻る。さてうまく展開できるかな?夕方某施主のところで打ち合わせ。地盤の沈下とその対策を議論。湾岸地域の建物で、ある部分だけ支持杭なので周囲との間に段差ができている。それは想定内なのだが、止まる時期が未だ読めなく施主も心配になる。
先日読んだ鷲田清一の『「聴く」ことの力』の中に精神的に病んでいる人から苦しみをうちあけられた場合はその言葉をひたすら反芻するのが最も相手を癒すと書いてあった。それによって病んでいる人は自分の苦しみが吸い取られた気分になれると言うわけである。今日宮地尚子『トラウマ』岩波新書2013を読んでいたらPTSDを患う人にとっては傷ついたひとのそばにたたずむことの重要性が強調されていた。ここで「聴く」という動作に言及しておらず、むしろたたずみながら傷ついた心を吸い取ることが重要なのだろうと思われる。
鷲田を読んで「聴く」建築が作れないかと思ったが、もっと言うと「心を吸い取る」建築である。観念的過ぎるか?
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