チャラヤンの物質性 『フセイン・チャラヤン』美術出版2010を人にもらった。これは2010年に東京都現代美術館で行われた展覧会カタログ。行きそびれた展覧会だった。その中で一番衝撃的なのは彼の卒業制作。数か月間土の中に埋め、堀おこしたシルクのドレスを核としたデザイン。朽ちたシルクから連想されるのは腐ったステーキ、腐食したログハウス、中性化したコンクリート。いろいろ発想は広がる。それらは近代的な価値観の中では否定されてしまうマテチアリティである。それらを再評価するスタンスは21世紀になってどこでも散見されることだが、チャラヤンもそんな原点があったというのが面白い。
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