国税滞納の半分は消費税だそうだ
国税徴収官の話を行きかえりの電車で流し読み(高殿円『トツカン』ハヤカワ文庫2012)。これが結構面白い。毎年新規で発生する国税滞納額の半分は消費税と源泉徴収税で占められるそうだ。つまりは弱小企業がモノを売ったときに頂いた消費税そして社員から預かっている源泉徴収税を預り金とは知りつつ、生活苦からつい使ってしまい納税時期になるともう無いというわけである。徴収官はそんなところへ出向き無駄を承知で支払いを迫る。彼らは一円もないから好きにしろと開き直る。100円とるのに人件費がいくらかかっているのだろうかという世界である。これから消費税が上がればまたしても滞納額は上昇するのだろう。
さてこの消費税やら源泉徴収やらなんだか人ごととは思えない。設計事務所も似たようなものだ。設計料をもらった時は消費税までいただくわけだが、きちんと分けておかないと知らぬ間にあれあれよと消えていく。いざ納税のときに会計士様に「これだけ払いなさい」と言われてドキッとする。「こんなに預かっておりましたっけ???」これから消費税が8%になるとこのショックは5分の8倍になりいつか10%になればさらに4分の5倍になり、これがずっと続くと思うと精神衛生上悪い。消費税を事業者が預からないというシステムはできないものか?????
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