本当にいい人
毎年のことだが、トークイン上越は行く前は面倒臭いと思う。一泊して話して帰るなんてちょっと勘弁と逃げたくなるのだが、帰る頃にはいつも来て良かったと思う。諸先生方(トム、真里さん、木下さん、宮さん、川口さん、山城さん、真さん、西澤さん、今村さん、安原さん、千葉さん)と飲んで話すのも楽しいが今回もゲストが素晴らしかった。小名浜でまちづくりをしている小松利虔(こまつりけん)さんである。今年のトークインのテーマは直江津の町づくり。そこで小松さんに来ていただいたのである。小松さんの町づくりの様々な手法はそれはそれで素晴らしいが、それよりも何よりもやはり100%使う側に立っているところが僕ら建築家とはちょっとちがう。常に相手の気持ちに立つスタンスは人格として立ち上がるのである。つまり職業が人格をいい方向へ変えていくのである。彼はとてもいい人である。
これに対して建築家というものは100%使う人の立場には立てない。立とうとしても、法律だ、技術だ、お金だ、クリエーションだといろいろなことが立ちはだかる。いい建物作るためにはクライアントのいいなりではダメだというハビトゥスは普通にまかり通っている。職業の限界である。町つくりする人に比べれば建築家はバッドマンである。
もうバッドマンやめていい人になりたいと思いつつもバッドマンのスリルというのも一度やるとやめられないところもあっていい人にはなれない。
しかし、、、、建築家にも本当にいい人は数人いる。僕の知る限りではチャールズ・ムーアと坂本一成は本当にいい人である。
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