都市装飾としてのマネキン
20世紀初頭のアールヌーヴォーがすたれ、その次を担うアートを模索するために生まれた展覧会の一つがサロン・ドートンヌ(1903初回開催)。それはキュビズム、フォービズムの誕生の場として有名だが、1922年には「都市芸術部門」が創設された。オースマンのパリがさらに近代化されるにあたり無味乾燥なオースマンのパリを装飾された華やかなものにするのが目的だった。そこで重視されたのが都市装飾としてのブティックでありショーウィンドーである。そしてそのショーウィンドーを飾るオブジェとして注目を集めたのは、服はもとより、マネキンだそうである。マネキンは一時蝋人形のように本物に肉薄することをよしとしたが、それでは主役である服が映えないのである時から徹底した抽象化に進んだそうである。(徳井淑子、他『フランスモード史への招待』悠書館2016)
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