制作論
建築を作る理論はあるようで無い。ヴィトルヴィウスも、アルベルティも、ワグナーも皆したためているのだが、それらはその時代の書として画期的だが、今アクチュアルに響くものではない。谷口吉郎が東工大の教員になった頃かなりしっかりとした建築意匠論の骨格を書いているのを今日のゼミで大村君が紹介してくれた。その内容が僕の博士論文の序論のようなので驚いた。登場人物が実に似ているのである。1世紀近く前の先人の知識と同じというのはいささか不安にもなるのだが、もしかすると現代は意匠論という形式がもはや展開しない時代といことなのかもしれない。つまりもっと言うと体系化しないということ。そう言う時代にある可能性は何なのだろうか?暫定的羅列だろうか?今日南洋堂行くとそう言う本が結構あるけれど買う気にはならない。
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