アート、サイエンス、クラフト
山口周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるか?』光文社新書2017によると、世界のトップ企業が社員を美術や哲学を学ばせているという。MBAなどで論理的定量的なビジネススキルを学ばせることの限界を感じているという。一体なぜ?
その理由は論理思考では答えの出ない問いに対応できる知が求められるから。また論理思考ででる答えは皆同じになるので企業の特異性が出せないから。のようである。
先日読んだ西田哲学がロゴスよりピュシスを重んじるという発想にかなり近いし昨今美学が感性の思考を重んじているのと共通する。
MBA教育批判を展開するヘンリー・ミンツバーグの論によれば経営とは「アート」(直感)と「サイエンス」(定量的根拠づけ)と「クラフト」(経験的根拠付け)の混ざりあったものだが、これが対等に並ぶと現在の価値観ではアートが下位に置かれてしまうなのでアートをCEOとしてプランを作り、そのもとでクラフトがCOOとしてオペレーションし、サイエンスがCFOとしてチェックするというのが理想形なのだという。なるほどそうかもしれない。古巣もO君がPLANを作り、Y君がDO(実行)して、N君がCHECKすれば強い企業に育つということかも。
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