タコ壷化を防ぐには
日本の理工系教育のタコ壷化を是正しようという文科省の方針は正しいと思う。特に建築のような分野ではそうあるべきである。ところがどうもそれが大学の中では変なことになってうまくオーペレートされていない。
今回のサンマルチンのワークショプでは建築のワークショップに政治家、気象学者、生物学者、NGO、行政の職員、都市計画学者、地理学者、経済学者などなど全部で12人が招聘されレクチャーが行われている。僕ら日本人によっては話している内容は30年前の日本で叫ばれているようなことだなと思うようなところもあるのだが、ひとつの場所を巡る知の枠組みを知ることの価値は計り知れない。
このワークショップは学部内に5人で構成される専門家のコミッティーが作られ1年かけてテーマ、レクチャラーの人選、海外からの招聘などを予算とともに考えている。建築の実践と、建築外の思考をこのように重ね合わせることで専門学科の閉塞を防ぎ開いていけるのだと思う。やるならこういうことをやらないといけないなと大いに勉強している。
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