On your mark
海外の建築家とワークショップをやると彼らと長い間一緒にいる。最初は建築の話、ワークショップのやり方の話、そして最後は(というか最初かもしれないが)学生の話になる。お互いに自分の学生の特徴とか力とか今までこんなことをしたとかを話すが、ほぼ1日目でお互いの学生の力(先生も含めて)を90%把握しているのに驚く。会社でも大学でも10分くらいの面接で人をみるのだから況んや1日いればをや。
そこで話題になるのは実はコミュニケーション力ではなく設計の力である。確かにこれが設計事務所だったらいい図面をかける人、いいアイデアを出してくれる人が欲しいのだからそうなる。でもやはりそんな力があってもコミュニケーションできないとチームプレーである建築では自分のアイデアの実現は覚束ない。だから最低限の英語は頑張って勉強しないと海外に行ってもただ友達作って帰るだけである。これからの人はよく考えたほうがいい。
しかし、でもそれでも、自分を拡張して自分を広げていくためにはそういう場所に自分を置くかどうかが大事である。100メートル走のスタート地点にたって初めて100メートルが見える。90メートルジャンプ台にたって初めてその恐怖感を味わう。ワークショプやってみて自分の不甲斐なさが分かる。わかってはじめてやるべきことも見えるのかもしれない。
You must be logged in to post a comment.