丹下健三の瀬戸内性
学会初日、建築論・意匠小委員会主催で「現代建築の実験場としての『瀬戸内海文化圏』というパネルディスカッションが行われた。奥山さんが司会で松隈さんが丹下、朽木さんが増田、西村さんが磯崎、佐原さんが80年代から90年代を総括、そして岡河さんが2000年代をリゾート性という概念でまとめた。面白かった。でももっと瀬戸内海の固有性に踏み込んでほしいという気もした。一体この瀬戸内海の快楽性とは何なの?一体モダニスト丹下は瀬戸内でもザ丹下だったの?違ったの?という話を聞きたかったという気もする。ただ丹下の軸線は瀬戸内の島の間に沈む夕日が一筋の光線となって海に消えていく光景を原風景として生まれたという話を聞いて一つ、ああ、瀬戸内の意味が現れた気がした。
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