白井晟一はシュールレアル
磯崎新、藤森照信『磯崎新と藤森照信のモダニズム建築談義』六耀社2016は戦前、戦中そして戦後をつなぐ7人の建築家を藤森の調査と磯崎のリアル体験をもとに書かれている。一番面白かった解釈は白井晟一の話。白井は縄文とチューダーとロマネスクの様式を混ぜ合わせ全体のヴォリュームをモダンにまとめたシュールレアリストだというもの。先日読んだダントーの美術史が抽象が作り上げたモダニズムの崩壊を語るものであり、そこから逸れるシュールレアルは茅の外
ていたのを思い出す。シュールは建築でも異端であり、しかしだからこそ白井が面白いのだと思う。アドホックな様式の戯れは出自がわかるのは好きじゃないのだが、無意識に表出するのであれがその人らしさにみえてくる。
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