思考解体実験
私の先輩の社会学の教授が大学の授業で講義の内容はすべて授業ホームーページにアップして学生はそれを予習してきてこの内容を授業時間には批判的に論じよという方法をとったと言っていた。ここで学生はかなり挑戦的に間違いを指摘したり、資料の根拠を批判したりして先輩もあたふたしながらも、学生がポジティブに授業にコミットするメリットを語っていた。そこで私も今季から『建築の条件』授業において一章ずつ進むとして学生はすべてその章を読んできて、まず担当者がそれを15分で解説して、僕が10分補足し、その後60分をディスカッションすることにした。ディスカッションのテーマは私の主張の批判的読解である。そして2章進むごとに二つのテーマについて学生が独自の調査によって同じテーマを異なった視点から読解するというプレゼンをしてもらうことにした。また授業ごとに小さなレポートをウェッブ上に記してもらう。こうした多角的な授業は単に双方向的というステレオタイプな指導基準を実践するためではない。学生が自発的に思考することと、私の思考の欠陥と癖を是正するためでもある。さてどうなることか?しかし前も記した通り、自らの思考を解体することに残りの大学人生を使おうと思っているまずは最初の実験である。
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