意匠論
意匠論なんてやっていると「そんなもの時代遅れ」と言われるので意匠論応援団になってくださいと香山先生にいうと。それは意匠論の宿命なんですよと言われた。現代もそうだし、香山先生が赴任した頃も意匠論なんてやらせてもらえる雰囲気ではなかったそうだ。そして古くは30年代もそうでしょうという。確かに谷口吉郎が1938年に建築雑誌に書いた「建築意匠学・序説」を読むと其の序には「意匠とは建築の添加物のやうにも思はれて、建築學の重要學科から押し退けられてしまつている」そこで「「建築意匠學」の出発点を明確にしたい」と言書いている。しかしその内容は建築學全体の分類にとどまり意匠學のなんたるかについては書かれていない。
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