違ったかもしれないモダニズム
翻訳中のウィグリーの『白い壁、デザイナーの服』と先日田所先生に頂いた『ビフォーザバウハウス』は親戚みたいな本である。両方とも近代建築史は 作られたお話であるということを主張している。そしてその捏造の主犯はギーディオンでありグロピウスである。本当の歴史を知っているのはムテジウスだと。ムテジウスはバウハウスの前にあったドイツ工作連盟を作りそこで全てのデザインに定型を求めたがヴァン・ド・ベルデたち芸術家肌の人たちに反対され彼らは定型ではなく個性を主張した。
どうもこの個性派が服をたくさん作り、装飾を重視した。ここにモダニズムとファッションの戦いがありファッションは負けてモダニズムが近代建築史というテキストを制覇したということなのだろう。ファッションが勝っていたら僕たちは全く違ったテキストとエピステーメのもとに違う建築を教えられていたのかもしれない。
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