ルワンダという国
同級生の若林さんに勧められて読んでみた。服部正也『ルワンダ中央銀行総裁日記』中公新書1972。物心ついたころから自分の進みたくない職種ナンバー1が金融と保険だった。理由はいろいろあるが簡単にいうとつまらなさそうということなのだが、やはりどんな職種であろうとトップに立つ人の仕事っぷりはすごいものであり感動を呼ぶ。日本銀行に勤める著者がIMFの依頼でルワンダ中央銀行の総裁として勤務することになり、銀行自体もぼろぼろ、総裁室に机と椅子しかないようなところから6年で立て直し1971年に帰国するまでのお話である。途中専門的な話はよくわらず飛ばしたが、あるところでは喧嘩をし、あるところでは親身になって地元の人を支え、冷静に正義を貫き大統領のブレーンとなって国の基礎を作った姿は涙である。
そして今ルワンダは
・一人あたりの名目GDPは1980年から見て現在の数字は約30倍、
・経済成長率8%
・首都キガリは東アフリカ諸国の中で最も犯罪率が低い
・国会議員の64%、裁判官の60%、大臣の34%、地方議員の44%は女性
こういう国がアフリカのど真ん中にある。たかだか四国くらいの大きさの国なのである。
学ぶところがたくさんあるのだろうなあ。そういう国の基礎を作った日本人服部さんは今のルワンダの姿を見たら感無量だろうなあ。
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