皮膜 山本理顕さんが、ふわっとした幕とも屋根ともつかぬものを空に向けて発射していた時期があった。このハムレット(1988)もそのひとつである。柔らかい皮膜が領域を作っていた。建築の初源的な姿である。ハムレットのとなりには日本の伝統的な屋根(大江宏、国立能楽堂1983)があるが 、形こそ違うが、こちらも皮膜が場所を作っているという建築の基本が美しく形になっているのだなと感じさせる。
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