ランシエールの3つのイメージ
ジャック・ランシエールは『イメージの運命』平凡社(2003)2010において昨今美術館、ギャラリーで流通しているイメージを以下のように三つに分類している。
1)剥き出しのイメージ:強い現前性に支えられた注解を排除するような強いイメージ
2)直示的なイメージ:生の現前の力ではあるが、意味の力(注釈する言説)との二重性を持つイメージ。
3)変成的なイメージ:社会的環境の中で循環するイメージ
でそれらは再配列を常に余儀なくされるイメージ。
これらは建築にそのまま当てはめることができる。建築家によってどのイメージを自ら纏うかを決めている人もいるだろうし、プロジェクトごとに使い分ける人もいるし、部位ごとに使うイメージを変える人もいるだろう。
例えば坂本先生が既成品(サッシュなど)を徹底して使いながら意味の操作をしていたのは3)に限りなく近い。一方昨今のマテリアル派(ズントーなど)はなんとか1)まで自らの建築を持って行こうとする。しかしなかかなか1)には行ききれずせいぜい2)である。1)になるのはなんだろう?洞窟?
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