痛快
昨日の香山セミナーでの驚きは香山先生にヴェンチューリが与えた影響の大きさである。そしてそのキーワードは「習慣」「ハビトゥス」だった。何かを変革して新しくする、過去と断絶して革命的なことをするというモダニズムに対して、生活の基礎であるハビトゥスから建築を考えるという態度はヴェンチューリが根っこだったのだということがわかった。坂本先生も最も影響をうけた建築家はヴェンチューリである。おそらくこの時代のかなりの建築家がヴェンチューリの影響を受けているのだろう、しかしその現れ方は様々である。いや様々だからこそそれがヴェンチューリの影響なのだとも言える。
それにしても昨日のセミナーは久々に痛快だった。現在の我々が直面している問題を形という側面からお話されていたからである。社会でも哲学でもなく最後は形、人間は言語を使って話すが、形を使っても話すのだと力説された。哲学を振り回し、計画学を叫び、歴史(のみ)に拘泥する学者、建築家を串刺しにして葬り去ったのは痛快であった(これは2次会の話)。
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