かたつむり
かたつむりが本当に歌うのかと思って買った本(千葉聡『歌うカタツムリ―進化とらせんの物語』2017)だが内容はかたつむり研究からみる進化論である。私の大伯母は熱狂的な貝殻コレクターだった。ここに登場する研究者たちも最初は皆かたつむりコレクターだったのだと理解した。進化論をやるような人はどうも進化論が先にあるのではなくとりつかれたように生物を追っかけ回しているうちにその差異の理由を求めることになったのではないかと私には思える。一方私の叔母は熱狂的な石コレクターだった。石はしかし無機物だから遺伝子を受け渡すことはない。なのでそこに前世代の影響のあるなしという議論は起こらない。さて建築はと考えるとそれはそれを設計する人、作る人、使う人、が遺伝子を受け渡しているのでそれは自然選択的であると同時に突然変異も起こす生き物なのである。
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