世界以外はなんでも存在する
マルクス・ガブリエルの『なぜ世界は存在しないのか』(2013)講談社選書メチエ2018を去年英訳で少し読んだ。あっという間に邦訳が出たので読んでみて思うがこの著書の重要なところは「世界は存在しない」の後に来る命題つまり「世界以外はなんでも存在する」というところが重要である。それはどういうことかというと「私たちに現れている限りでの事物」と「現実に存在している事物自体」の双方が存在しているということを認める姿勢である。例えば建築の研究でも社会学の研究でも言説研究あるいはメディア研究というものがある。つまり現実に存在している事物以外の事物の研究である。一方建築ならフィールド行って実測調査するとか社会学なら計数機を持って交通量調査するような研究もある。現実に存在しているじ物自体の研究である。えてして一方は他方を批判しがちだが彼の哲学にのっとれば双方ともに存在するということになる。僕もそう思う。というわけで僕は彼を支持している。
You must be logged in to post a comment.