類と種
ロンドン大学バートレット校で建築史を講じるマリオ・カルボは『アルファベットそしてアルゴリズム−表記法による建築−ルネサンスからデジタル革命へ』2014(2011)の中でデジタル技術を建築史の中に位置ずけた。そして今後の設計を類と種という概念を用いて説明している。類とはアルゴリズムの種類を示す概念でありそのアルゴリズムを使ってできる様々なデザインは種に分類される。そこで類をデザインする人がこれまでのような原作者としての建築家であり、与えられたアルゴリズムを使って条件を入れ込むデザイナーは2次的な建築家であると言う。しかしこれはピアノという楽器を発明した人が原作者でピアニストが2次的な音楽家と言っているようにも聞こえる。もちろんピアノを発明した人の創造力は途方も無いが、それを駆使するところにはそれに劣らぬ創造性が要求されるものである。
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