個人空間の崩壊
近代に入り音楽も美術も聴くもの見るものを対象化して専用の場所を発明した。イーフートゥアンは加えて、大騒ぎの食事にマナーが生まれそれにあった食器と空間が整備された。観客と役者の一体化した劇から純粋に見る劇が生まれたと言う。こうした近代のセグメント化は建築的には個室を整備しプライバシー概念を生み出した。
しかし21世紀はそうしたセグメント化を瓦解し前近代に戻すようなベクトルが働いている。観客と役者の境界を取り払うイマーシブシアター、個の自律より繋がりの重視、分節を排除したプライバシー概念の希薄な住宅、機能分化しないワンルーム。しかしなんでもかんでもセグメントを崩壊に導く必然もない。特に個を見つめる空間などは重要である。
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