論理的であること
『流れとよどみー哲学断章』というタイトルに飛びついたのだが、中身はタイトルとはあまり関係なく大森荘蔵が朝日ジャーナルに連載した哲学談義である。「論理的ということ」という話が面白い。論理的であるということは冗長であるという点にその特性があるという。例えばこういう論理的な言い方がある。物体はみんな互いに引っ張り合うだからリンゴと地球は引っ張り合うだから枝から離れたリンゴは落ちる。しかしこの論理は最初の物体はみんな互いに引っ張り合うと言った時にすでにリンゴは落ちることを言ってしまっている。「だからリンゴの落下を引力理論から説明するとは、前に理論でいってしまったことを再度繰り返して言い直すことにほからなない」だから冗長だというわけである。
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