ピアノのエルメス
1999年に東大美学科で「質料と形式」という授業をしてモダニズムの形式偏重に警鐘を鳴らしている頃にヘルツォーグがシグナルボックスを、ピアノがエルメスをデザインした(2001)。その年に東工大の建築学科誌『華』22号で坂本一成と「素材と建築デザイン」というタイトルで対談をしたhttp://sakaushi.ofda.jp/2017/03/02/「素材と建築デザイン」/
質料性という問題からはかけ離れているように見える坂本先生にも世紀末の質料性の噴出を無視できないように見えた。先日の建築論事典のミーティングでもゼンパー問題が一つの重要テーマとなっているように質料、被覆、は21世紀の無視できないテーマとなりつつある。そんなテーマの日本における端緒となったエルメスは図らずもソニービルがなくなってその全貌が露わになり竣工後20年近く経ち再主張しているようにも見える。
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