センスは知識
その昔建築を教え始めた頃建築にはセンスがいるけれどそれは学べると思って教えていた。のだがある時からセンスは教えられない。生まれつきがかなりの部分を占めると思い始めた。しかるに、、、この本(水野学『センスは知識からはじまる』朝日新聞出版2014)を読むとセンスは鍛えて身につくし、そもそもセンスは知識の蓄積であると書いてありやっぱりなんとかなると初心に戻すことにした。しかしセンスを鍛える努力ができるという前提がある。
そう言えば、、、僕の研究室では毎週1時間設計というのをやっているがいつまでたってもダメな人とめきめきと上達する人がいるのだがその差は先輩の優秀な作品をたくさん見て練習しているかしていないかの差で生まれる。今でも覚えているが負けず嫌いのHは4年生になって研究室配属されてさっぱりこの1時間設計がうまくできなかったのがものの1ヶ月くらいで院生に勝る図面が描くようになった。かなりの練習をしたと聞く。こうした実技にかぎらずコンセプトにおいても知識のある人のほうが遥かに的を射た提案をするものである。ひらめきを待っていてもいい案は出ないとこの本にも書いてある。
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