芦原義信
大学に都市を教える授業がなかった(農村はあったのだが)。そこで『街並みの美学』と『都市のイメージ』を携えて東京探検をして写真をとっては文章を書いて「都市はわかりにく方がいい」と生意気にリンチに反論しようなどと考えた。芦原は本質を平明に抉る天才だと思った。そんな本を書きたいといつも思うができない。建築もソニービルなど本質(都市の広場)を平明に(入隅空間)作る。そんな芦原からだいぶ前に芦原義信賞をいただいたのは光栄なことだった。
芦原が母校に作った唯一の建物が御殿下記念館(1989)である。しっとりとしたキャンパスの中にひときわ明るい楽しい空間が広がっている。
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