蔡国強という芸術家
川内有緒『空をゆく巨人』集英社2018を読んで初めて蔡国強という中国のとんでもない人のことを知った。北京オリンピックの花火師と言えば知る人は多いだろうが彼はれっきとした芸術家(のようで)ある。その蔡とその彼が最初に芸術家として産声をあげたいわきで出会った志賀忠重との間の友情物語である。奇想天外なことを追い求める二人が巻き起こす事件のような芸術は世界を魅了する。2008年には中国人初のグッゲンハイムでの個展をし、その後世界の大美術館で個展を行い、ビルバオではゲーリーを興奮させたとのこと。どうも話を聞いていると彼は芸術家というよりはアーティスティックなイベント師としてとんでもない才能があるのだろうと思う。そして彼のグッゲンハイムでのコンセプト I Want to Believeという言葉はとても魅力的である。
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