原点
春木豊『動きが心をつくる-身体心理学への招待』講談社2011では来り返しジェームズ=ランゲが引かれ体の動きが先にありそれが心を生み出すことが例示されr。信原幸弘は『情動の哲学入門』勁草書房2017で情動は身体を感覚器官として価値的性質を知覚すると言う。言い換えるとそれはひ人の心が動く時、ほぼ同時に身体は反応し、その動きが脳の中に美しい、汚い、爽やか、などの価値的性質をもたらすと説明している。われわれ建築家は究極的には使用者にこの価値的性質を味わって欲しく設計している。しかしその方法が複雑でそんな簡単なことではないのでその方法をコンセプトと称して必死に説明する。しかし使用者はその方法など分からないしどうでも良い。むしろどんな価値的性質をつくってくれるのかを知りたいのである。槇さんが歓びの建築を作りたいと言えば納得する。今はそんな情動の価値の分かりやすさが求められているし、それは原点でもある。
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