情報生産者になる
大学の教員の一つの義務は情報発信だろうと思う。しかし忙しさにかまけてそれをおこたっている。するとこういう本(上野千鶴子『情報生産者になる』ちくま新書2018)に出会い即読み始めたら対象が教員ではないことが分かった。ここでいう情報生産者とは大学生のことであった。つまり一言でいうとこの本は「論文の書き方」指南本である。そしてこれまで読んだこの手の本の中では抜群に面白くてかつ有効である。「どうしてこんなレジメしか持ってこないのだろうか?」「なぜいつまでたっても論文進まないのだろうか?」とアリのような学生を持ってお困りの先生たちはこの本をお読みください。おそらくそういう悩みを持っている(私も含めて)先生の半分は先生に半分の原因があるのだということをこの本を読むと感じるはずである。つまり適切な指導をすればもう少し良い結果が生まれるだろうという期待を感じさせる具体的で可能性を感じる指導法が書かれているのである。来年度はまずこの本から輪読を始めたいと思う。
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