AIは建築をどう変えるか?
1985 年にUCLAに行ったのはムーアやゲーリーのみならずビル・ミッチェルにCADを教えてもらおうと思ったからだ。でもビルの授業でも情報入力はなんとまだパンチカードだった。東工大と同じでがっかりしてCADはやめた。ところがそれから10年。1995年に自ら秋葉原でコンピューターを買ってAuto Cadを使い始めたのだからこの時代の変化の速さには驚かざるを得ない。つまり世界のデジタル化は放っておいても進むのである。その変化は自分がデザインの武器として使いたい時は使えばいいしそうじゃないときは横で見てようと思う。
デジタルに関する僕の今一番の興味は建築自体と建築家の職能の変化である。例えばこんなことが起こるような気がしている。クライアントが建築家のところに行って要望を言う。すると建築家は医師が処方箋を書いてくれるようにアルゴリズムを書いてくれる。クライアントはそれを薬局みたいなところに持っていくと3Dプリンターを使って一日で作ってくれてしまう。と言うようなことである。それはとても安い。バイク一台分くらいの値段で100平米くらいの器を作れるのである。なんとなればそんな建物はバイクよりはるかにシンプルだからである。もちろん全ての建築がそうなるとは思わないのだが、そう言うお手軽なものがきっとできる、そしてそれとは真逆の超アナログものも残る。そのレンジの広さが一体都市をどう変えていくのだろうか?そんな興味があって来週豊田啓介さんにインタビューに行くことにした。
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