修士設計
その昔小嶋さんに呼ばれて理工の修士設計を見に行った時、修了条件は卒計を上回ることと言っていた。僕らの修士設計は論文付きなので設計部分だけ見ていると卒計以下が散見されるが今年はだいぶいい。
荒廃しかけの棚田を水の景を生み出す装置的建築の付置によって再生させる案。自然の流れを視覚化させトポグラフィーに生を与える考えと方法が巧み。
ル•コルビジュエのレイヤーと曲面の定量分析から新たな曲面とレイヤーの使い方を都心の高密度アーティストシェアハウスに適用した案。圧倒的なデザイン力が様々な破綻を差し引いてもお釣りがくる。
下町の建築遺構のエレメントを残す装置の提案。歴史の解体、保存、再構築という知的操作が新しい過去との向き合い方を見せてくれた。
どれもが、卒計ではたどり着かない理念と課題設定、それらへの答えを示してくれた。これらはおそらく君たちに一生付き纏うもう1人の君となる大事に付き合って欲しい。
修士設計は今日から3日間公開中理科大葛飾キャンパス研究棟7階へ是非お越し下さい。上記以外にも全11作品展示中。
写真は宇野先生撮影を借用いたしました。
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