恵比寿あたりのオフィス
目黒と恵比寿の間の交差点の角に湾曲した白い壁がある。篠原聡子設計のT-office 2000年。ちょっとひょうきんな佇まいだが交差点側の喧騒を避けるためのファサードであろう。構造は鉄骨のようである。そこから恵比寿に下ると鈴木恂設計の恵比寿スタジオ 1980年がある。コンクリートの塊にバルコニーのボイドがくり抜かれた存在感。街並みにはまっている。そこから広尾の方に行くと竹山実のテック広尾 1992年がある。ペンシルビルであるファサード側に構造とコアを集約細さをいかすデザインである。
『批評についてー芸術批評の哲学』
ノエル・キャロル森功次訳『批評についてー芸術批評の哲学』2017(2009)は批評は解釈ではなく理由に基づいた価値づけであるという。そしてその価値とは記述、分類、文脈づけ、解明、解釈、分析を根拠として行われるという。さらにそれらの分析から批評者は作者の意図をくみとり、その意図がどれほど達成されたかその成功価値(sucess value)を評価するのだという。これはアーサーダントーなど価値づけを否定する批評家とは真逆の立場である。僕は少し前までダントー派だったが最近キャロル派に変わった。また価値づけを意図の読み込みとその達成度に求めることにも賛成である。逆に言うと自分の設計にも意図とその達成という言われれば普通のことだが最近その重要性を再認識している。だから今年の卒計、修士設計についてもそういう視点で価値づけを行おうと思っている 。
マスターアーキテクト
埼玉県八潮市でマスターアーキテクトという仕事をしている。もう6〜7年やっている。大規模開発計画が申請されると、街並、音、匂い、緑などなど起こりうるいろいろなことを想定して助言する。今日はこれから行われる、工場、倉庫の増築に一こと言うのと、去年助言してできたスーパーの仕上がりを見に行った。助言したことがきちんとフォローされているのを見るのは嬉しいもの。
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