山崎さんと久しぶりに一杯
日建の山崎さんと久しぶりに一杯。上野に戦前から残る素敵なお店韻松亭でお会いする。山崎さんは3年先輩だが入社1年目に同期の山梨、大谷と四人で愛知の文化センターのコンペをやった仲である。現在は海外の仕事が多い。役員定年まであと5年だそうだが5年でなにをしますかと問うと。海外の仕事できちんとしたいい図面を書きたいという。相変わらずの図面フェチなのには驚く。三つ子の魂百までである。実際にできた建物より図面そのもの方が下手をすると大事だと思っているらしい。大したものである。
日建の山崎さんと久しぶりに一杯。上野に戦前から残る素敵なお店韻松亭でお会いする。山崎さんは3年先輩だが入社1年目に同期の山梨、大谷と四人で愛知の文化センターのコンペをやった仲である。現在は海外の仕事が多い。役員定年まであと5年だそうだが5年でなにをしますかと問うと。海外の仕事できちんとしたいい図面を書きたいという。相変わらずの図面フェチなのには驚く。三つ子の魂百までである。実際にできた建物より図面そのもの方が下手をすると大事だと思っているらしい。大したものである。
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菅付雅信『新しい写真、それは世界を新しく見つめなそう方法だ』玄光社2016は月刊『コマーシャルフォト』の連載「流行写真通信」の5年分なので約60の写真家や写真事情が書かれている。それを見ていると日本の若い写真家は日常的な写真を撮る人が多いことに気づく。そして実際2014年の木村伊兵衛賞の審査時に「アサヒカメラ」前編集長の勝又ひろしがこう言う「最近の賞の候補者は、よくも悪しくも自分の半径5メートル以内で勝負している写真が多い」日常性に拘泥するのは、アートも、建築もどこでも起こっている。そしてこれは日本的現象かというとそうでもないようである。
でもずっと日常性の中にいるのは創造に結びつかないと思っている。坂本先生と対談した時におっしゃっていた。「習慣を完全に外すことはわれわれがわれわれであることを否定することで、それはしたくないという思いがあります。習慣はわれわれがわれわれであることを明らかにするけれど、同時に習慣には嫌な部分もあるので、その部分への『違反』をどうにかしてやりたい」日常をどこかですり抜けて別の世界に行かないといけない。
日常は出発点であっても、回帰点ではない。
ペルーカトリカ大の先生で建築家のルイスピッチーニを招いて、講演をしてもらった。プレインカの布地に示された装飾パターンを解読して、それを現代建築に応用しようとしている。この手のローカリティ応用するデザインはラテンアメリカの定番でも合うようだが興味深い。その後スタジオを回ってクリティークをしてから食事。ツバメの2人がジョイン。
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川向先生から素敵な著書をいただいた。『近現代建築史論』中央公論美術出版2017 裏表紙に隈さんの推薦の言葉がある。曰く20世紀はヴォリューム=体積の時代であり体積は人を幸せにしなかった、今はサーフェイス=被覆の時代である。そしてそのルーツはゼンパーにあった。それを突き止めたこの書の意義を述べている。実は現在翻訳しているウィグリーの白い壁も同様の主張をしている。曰くモダニズムの白い壁は全てを放棄して歴史を断絶した白ではない。白は白という色の衣服なのであると。そしてモダニズムの建築家はみな実際ファッションデザイナーでもあったのだと。もちろんそうした思考のルーツはウィグリーの場合もゼンパーにある。ウィグリー翻訳の参考書としてありがたい。川向先生ありがとうございます。
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現代ブラジル建築模型展のオープニングを兼ねて国際シンポジウムリオから東京へ—建築がつなぐオリンピックと都市計画を本日天王洲の寺田倉庫で行った。数ヶ月かけて三宅理一さんのもとで企画を練り登壇するパネラーの人選をして今日に至った。建築評論家でもある中日ブラジル大使のアンドレ・コヘーア・ド・ラーゴ氏、リオのオリンピックへ向けての都市改革を行ったワシントン・ファジャード氏、日本側からブラジリアの日本大使館の設計を行った槇文彦氏、神宮の森に数々の提案を行ってきた石川幹子氏の4人にスピーチをいただきそしてディスカッション。の筈だったが時間がなくなり一言ずつ最後にいただいた。どうなることかとも思ったが、時間や歴史の重要性を語っていただき都市、建築、緑の専門家の立場から深いそして熱い話が聞けて、聴衆も満足いくシンポジウムだったのではないだろうか。
フランス大使館のご厚意、山名さんのコーディネート、その他いろいろな方の取り計らいで、ジャン•プルーベの組み立て住宅を見せていただいた。64平米の正方形空間は空間としてはなんの変哲め無いけれど、建築を3日で組み立てるキットととして構想したところがとてつもない。だから見所はそれを可能にしている細部だと思う。
多くの建築家が来られていた。そうそう見られるものでは無いだろうから。