ヴィジュアルリサーチ能力
4年のプレデイプロマでリサーチしたことをビジュアルに示せとリクエストしているのだがなかなかできない。できないのはやり方を教えていないからだと反省もする。低学年のうちにビジュアルストーリーテリングというようなプレゼンテーションの基礎を教えなければいけないのだと思う。でもそんな時間割が組めない。他のエンジニアリング系授業が多すぎる。うーん。
一方リサーチをして来いと言うと学生は古地図を調べ、歴史を調べ、概念的なお話を並べる。もちろん周辺状況の写真を撮ってくるのだがおまけみたいだ。でも僕はお話よりもそこにある目に見えるものの方が大事だと思っている。古さではないそこにあるものが重要だ。
ファッションの本にFashion Design Resourceと言う本がある(Robert Leach 桜井真砂美訳『ファッションデザイン・リソース インスピレーションを得るためのアイデアソースと実例集』ピーエスエヌ新社2013)。この本では最初にアレキサンダーマックイーンがこう書いている「ファッション・デザイン教育において、もっとも必要な教育は、徹底的なヴィジュアル・リサーチ能力だ。それが無ければデザインは存在しえない」。もちろんこのリサーチはデザインのリソースを見つけ出すリサーチであり、建築の敷地リサーチとは少々異なる。しかし建築のデザインもそのリソースが敷地にもあるとすれば(僕はそう思っているが)その観察は極めて大切なはずである。敷地のヴィジュアルリサーチ能力は建築の最も重要なことの一つである。と授業では散々言うのだが、伝わらない、、、、
自転車事情
John Pucher, Ralph Buehler 著 City Cycling MIT Press 2012を通読。自転車関係の洋書ってどれも結構簡単に読める。知らない単語殆ど無いのは不思議。この本は紹介分を見ると学術的な基礎データーを整理した本でこの手の研究をする人の必読書と書かれている。
二つほど目から鱗な考え方とデーターに出会う。
一つはEffective Speedという概念。これは自転車と車のスピードを比べると自転車の方が遅いけれど、車を買って維持するのと、自転車を買って維持するのにかかるお金を比較してその差を稼ぐのにかかる時間を加味して出したスピードである。もちろんこれは物価や給与が違うので都市ごとに平均値で産出される。
例えば東京だと自転車のEffective Speedは時速12.8キロ、車は11.7キロ。ニューヨークで自転車は9.2キロ、車は8.6キロ。ロンドンでは自転車7.2、車6.6.コペンハーゲン自転車13.3、車12.2となる。つまりEffective Speedという概念で考えれば車も自転車も同じような速度となるということだ。であれば他のメリットを考えれば自転車を使う方がいいことが多いということになる
二つ目はニューヨーク、ロンドン、パリ、東京の建築環境事情を比較したデーター。
先ずちょっと驚くのは移動における自転車利用率(2009)がニューヨーク0.6%、ロンドン2.2%、パリ2.5%、東京16.5%と圧倒的に東京が多いのである。これは駅まで自転車で行く人の数が多いのが原因らしい。
次に自転車レーンの整備状況。人口10万人当たりの自転車レーンは、ニューヨーク9キロ、ロンドン19キロ、パリ20キロ、東京1キロである。乗る人が多いのに専用レーンが無いから人とぶつかるわけである。
更に駐輪場の台数だが、人口10万人当たりニューヨーク153台、ロンドン1669台、パリ1493台、東京6398台である。
駅に自転車でやって来るから駅には駐輪場が整備されていると言うのが日本なのである。
日本は自転車後進国だと言われるのはこのレーン整備の側面で会って乗る人の割合はデンマーク並みのようである。しかし駅に自転車置いてまた電車に乗っておりてまた歩くと言うのは実に煩雑。都心部の車を減らし自転車レーンを整備し家から職場、学校まで自転車で安全に行けるようにしたいものである。
空いた時間に教室でメール
午後主任会議。新しい理事長が大鉈をふるうそばからいろいろな仕事が降り注ぐ。半分そうだなと思いつつ、半分不満。書類のための書類作りにならんかな?と思うことも多々ある。会議が終わり授業まで教員室に行くのも面倒で空いている教室でメールチェックしたら事務所からがっかりメール。対応にあちゃこちゃに電話。
神楽の校舎は古くて梁が下に出っぱっているのだが、真新し金町の校舎には無い味も感じたり、いっそのこと天井引っ剥がしてもいいんじゃないか?
プロジェクトゼミ第三回
プロジェクトゼ第三回。少しずつ無駄がそぎ落とされ、面積もあってきて、構造のリアリティも少しずつ上がる。ここで1回案をまとめてもらう。しかしここからデヴェロップするのが設計である。何を根拠に案を良くするのか。これが設計の一番難しいところである。理由を見つけられればそれは簡単だが3回も案をソリッドにしてくるともう理由が見つからない。でも自分の案の何が良くて何が面白くないかを自分で見つけ出すのが設計者の力量である。学生の課題ではなかなかそんなものを見つけさせる時間はないのだが、このプロジェクトゼミではそれやらす。これこそが設計であり、この苦しみが設計力を付ける作業である。次回が楽しみである。
VACANTギャラリー
先日見た「拡張するファッション」展に展示されていたファッションを変えた(拡張した)と言われる伝説の雑誌『purple』の創始者エレン・フライスのHPイベントが本になった。その出版を記念して東京のvacantギャラリー http://www.vacant.vc/ で「Les Chroniques Purple」展が今日まで行われている。というのを娘から今朝聴き急いで見に行った。倉庫のような素敵なギャラリーが原宿明治通りの裏側にあるのに新鮮な驚き。一階は写真集や文具が売られコーヒーも飲める。2階が多目的スペースで展示、パフォーマンスなど多様に使われているようである。原宿行ったついでに覗いてみたら?
会議が中止になって1時間することがなくなった
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朝から夕方まで3社来られて図説。不足図面もあるがなんとか終了。終って5時の予定の会議が6時に変更になり大学(神楽)に行って見たらだれもいない。慌ててメールをチェックしたら大半の人が出ている前の会議が長引いているので今日の会議は中止とのメール。あれあれ7時には再度神楽で歓迎会があるので1時間ぽっかりと時間が空いてしまった。中止となった会議室には鍵がかかっていて入れず、仕方なく別棟の製図準備室に転がり込む。昨晩書いたスケッチを広げて少々思案。ワインレッドの壁のエントランスホールを通り抜けるとワインレッドの織り上げ天井の各個室につながるというコンセプト。