プルーベの変形を練習してみました
研究室では毎週住宅のプランを一つ暗記してきてそれをお題に沿って換骨奪胎し、自分の建築に創るという練習をしている。時間は1時間。昨日のそれはジャン・プルーベのサントロぺの週末住宅がテーマ。この流れるような輪郭線約70メートルを変形させ、中の水回りを配置変えして、性質の異なる空間に作り変えよと言うお題。なかなか皆検討。先ほど採点終了。上位作品は研究室に貼りだす。上位作品の一つに中国大連理工大学からの研究生、呈さんの作品あり。やっと日本の環境にも慣れてきたかな?なかなか上手に変形しました。拍手。
2年生はもっとシンプルに!!
今夕は2年生の設計製図の合評会。非常勤の先生は上条さん、清水さん、長谷川さん、新堀さん、古見さん、三戸さん。ゲストクリティークはmicoのお二人。
さて今年の二年生の案は去年に比べなかなか器用な案もいろいろあった。でも2年生の住宅課題はもっとやりたいことを一つに定めシンプルにそぎ落として作った方がいいと感じた。プログラムが複雑になるといやがおうでも器用にさばかなければいけないことは増えるわけで、シンプルなプログラムにシンプルに対応できた方がいい。
スケジュールとにらめっこ
国際交流基金の助成金が下りることとなり建築家のロベルト・ブスネリと建築博物館館長のヘルナン・ビスマンが来日することになった。それは良かったが、彼らがアルゼンチンのとある国家プロジェクトの設計者に指名され予定の3月に来られなくなり、1月のしかも2日ころに来ることになった。下手をすると今年の大晦日である。まあ年越しを一緒にするのも楽しいなあなんて呑気な気持ちでいたのだが、さて飛行機やホテルのことを考え始めてはたと焦る。24万と予算組していた航空券はハイシーズンと円安でおおよそ30万である。加えて正月のホテルはもちろん高い。やれやれ!!日程変更をしたのは彼らだから、多少は自腹を切ることになっても怒らないでねとメールを打ちながら、うまい手はないものかと気を揉む。
この加賀友禅いいねえ
先日ある方からたいそう立派な桐箱をいただいた。しばらく開けずに机の上に置いておいたのだが。先日開けてみて驚いた。なかなか素敵な加賀友禅の風呂敷が入っていた。加えて色が僕好みの薄いあずき色。なぜこの色が好きかと言うとその昔祖母が着ていた鮫小紋の着物の色だからである。しかしその色が好きだったのかその色の着物を着た祖母が好きだったのかは覚えていない。いずれにしてもそれ以来薄いあずき色の反物は好みになった。
さてそれからまたその桐箱にふたをしてしばらく事務所の机の上に放っておいたのだがまたふたを開けてみて驚いた。名が入っている。しかもなかなかいい字である。更に制作者の履歴を見るとこれまたたいそう立派な人(人間国宝)である。あれあれ返礼に返礼しなければ。
異化効果(のようなもの)の効能
今日のゼミで建築の自律性とそこからの違反、あるいは「ずれ」を考えたいという学生がいた。こうしたずれを建築制作の方法論に置く人は少なからずいるだろうけれど、そのことを明示する建築家はそれほど多くもない。坂本一成もその一人である。その昔東大文学部の学生15人くらいを連れてHOUSE SAを見学させていただき、全員に5000字程度のレポートを書かせて先生に優秀作を選んでいただいた。その時優秀賞に選ばれた文章が若宮和男「HOUSE SAの詩学」というタイトルで、異化効果について触れていた。
http://www.ofda.jp/lecture/main/02visit/01/02.html
およそ異化効果(のようなもの)ほど表現として効果的なものはないだろうと僕は思っている。その昔とある建築家が建築表現の最も効果的な方法はコントラストだと言っていたがコントラストと異化効果(のようなもの)には通じるところがある。つい最近読んでいた高崎卓馬『表現の技術』dentsu2013 には広告表現の効果的手法として「ズレ」をあげていた。これもコンテクストの反転であり一つの異化効果(のようなもの)だろうと僕には思える。
黒いマリアの背景は?
午後八潮ワークショップ。本年度のキックオフミーティング。今年は公園工事の監修、八潮のツカイカタ釣りバーの制作、T邸茶室デザインと施工、昨年ワークショップのまとめ、そして新たな杜の庭造りプロジェクトである。駅前の会議室で打ち合わせした後、駅の逆側の公園工事現場へ。既に高圧線鉄塔回りの蔦を這わせるワイアーの下地が出来上がっていた。八潮からの帰り北千住から上野に出てラファエロ展に立ち寄る。ラファエロはマリアを多く描いたことで有名だが、その殆どは背景が淡い色。ところがこの「大公の聖母」は背景が真っ黒である。ウフィッチで見たときに不思議だなあと思っていたらこれは後で誰かが(あるいは本人が)黒く塗ったのだそうだ。最近のX線検査で分かったこと。
理科大工学部建築学科50周年記念事業盛り上がりました
理科大工学部建築学科50周年記念事業がかつしかしんキャンパスで行われた。250名程度のOBOG学生たちで盛り上がった。キャンパス見学、OB会、安井設計事務所社長でOBである佐野さんの講演会、そして夕方祝賀会。一日大いに盛り上がった。キャンパス見学に先立つキャンパス説明会では管財課の塚田さんより理科大キャンパス史が説明された。日本中にたくさんキャンパスがあるものである。
受付責任者の私は会費の管理で一日緊張。
不自由な自分を自覚するのが建築なのだと思う
午後『住宅特集』の近作訪問で京都の建築家魚谷繁礼さんが編集部の藤田さんといっしょに「内の家」に来られた。この家には竣工後数回来ているのでその使われ方は分かっており、何のてらいもなくお二人を案内はできるのだが、やはり少々気恥ずかしい。
中を一通り見ていただいた後の魚谷さんの感想が面白かった。「結構施工が粗いですね、でもその粗さがこの建物にはあっているような、、、、」その後彼は僕にいくつかの質問をした。主として窓周りのディテールと、インテリアの随所に出てくるアールの処理について。
それに対して僕は少し考えた。一体僕はどこまでディテールのルールを考えているのだろうか?そしてこう答えた。ディテールのルールはある程度決めているけれど、その場その場で「いい加減」に変えていますと。彼はそれに対してこう言った、「よく言えば、施工も設計も適当なところがいいですね。そしてそれはとても予想外でした」と。
なるほどそう見えるんだ。それはとても新鮮だった。そして彼に言われて自分の設計スタンスも分かった。かなり厳格にいろいろなことを考えながらそんな自分を自分で裏切っている。自分の思い通りできない自分を自覚するのが建築だと言いたげな自分がここにいるようである。
藤原、小西の大学院製図の中間発表
大学院の製図の中間発表。藤原鉄平さんと構造の小西泰孝さんによるスタジオである。課題は藤原さんが横国の学部でも出しているという「アーキ・ファニチャー」。家具のような建築である。大学院生20名強が参加している。
動くもの、線材、棚、テンション材、面、曲面、建築と家具の定義を問うもの、等など、とりあえず分類してグループごとに発表してもらった。
僕の中では家具は触ることを誘発するものであり、建築とは誘発しないものととりあえず定義してみる。さて問題は、触ることを誘発する(アフォーダンス)とは何かということになる。
そのアフォーダンスはいろいろあるのだろうが例えば人を誘う家具とはどんなものがあるだろうかと思いを巡らしてみた。ビーズ玉が無数に入っていて座ると座った人の形状に変わるサッコという家具がある。これは廉価版が無印良品でも売られている。またパントーンチェアのようにプラスティック一体成型で座るとグニャグニャ動く家具もある。探せばこういう家具はいろいろある。これらに共通するのは座る前からこれはなんとなくグニャグニャしているというのが視覚的に感じられるということである。つまり構造的な不安定感を視覚情報として発しているのである。もちろんその情報は裏切られることもあるし想定内であることもある。
このあやふやな情報が人を誘っていると思われる。つまり構造的な不安定性情報を多く発するものが人を誘うのではないかと思うのである。この不安定性を持ちながら建築的な安定性が融合するところにアーキ・ファニチャのヒントがあるように思われる。
さてこうした一瞬のうちにアフォーダンス情報を発する物に対して、人が動く中でアフォーダンス情報が変化するような物というのもありそうである。一つのシステムが使う人のポジションで変化するというもの。今日はそんな面白いものがいくつかあった。もちろんまだまだあるのだろう、、、、、、、さあ後半頑張ってみよう。