文化とは毒
On
by 卓 坂牛
食べることは殺すことである。だからどこか後ろめたいが、ある快感もある。衣食住は自然を文化の枠組みに変換することであり、食の構造は、住にも衣にも当てはまる。今でこそ木や石の乱伐に後ろたさを覚えるものの、自然を制覇することへの意義を見出していた時期はあるだろうし、衣における毛皮なども同様だ。自然を加工して文化に入れ込む最高の方法は(レヴィ・ストロースの食の三角形で言えば)腐らすことにある。それは長持ちさせ、味、アルコールを作る方法である。そしてこれは一歩間違えば毒となる。極論すれば人間は毒を食らう。そして毒性が強いほど文化的な熟度は高い。住と衣も恐らく熟成していけばそれは毒なのである。無菌で味のないマクドナルド(のような建築)を作り続けてはいけないのである。






今朝は一転いい天気である。徒歩圏にある東京新宿メディカルセンターは以前は東京厚生年金病院という名であった。20年前に建て替えられ、5年前に名前が変わった。現在の建物も山田守事務所設計だが昔の面影はこのわずかに残された端部のRくらいだろうか?車椅子に乗った祖母を押して明るいランプを上り下りした記憶があるのだが、あれは現実だったのかどうか定かではない。というのもこの古い建物に明るいランプがあったという写真が見つからないから。誰か教えてください。


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