便宜主義
On
by 卓 坂牛
『新しい哲学の教科書』にカンタン・メイヤスーの相関主義批判とグレアム・ハーマンのオブジェクト指向存在論とマルクス・ガブリエルの世界は一つではないという話が整理されている。そこで昔読んだマルクスとグレアムを取り出して眺めてみた。結局昨今の実在論は僕らにとってのリアルは何なのかということを素直に書いているのだなと思う。でもグレアムは形而上学や経験論や唯物論を退け、メイヤスーは相関主義を否定して、マルクスは社会構築論を無いものというけれど僕にはどれもが少しずつリアルに思えるのである。結局理論というものは一貫性が必要だからその理論に不都合なものは否定して行くことになるのだが、それがどうもリアルにつながらない、便宜主義と怒られそうだが、理論はその場その場に適用可能なもがあっていつでも使える便利なものはないような気がしている。
On
by 卓 坂牛
作文する時に文章書く前に原稿用紙をデザインする人もいる。僕は300字詰が書きやすいという人もいるだろう。でもそれが一番かどうかは書いてみないとわからない。275字詰かもしれない。何度も書いて書いて最良の字数と枠の色と形に辿り着いたら書いた文章を全部消す。そんな建築が好きだと中山英之は言っていた。ひたすら文章だけ練る、あるいは書き込んでもいない原稿用紙を提示することに自分は興味ないと言っていた。
昔妹島さんがシンプルなドローイングは最初からシンプルなのではなく、人や家具やドアの軌跡や床目地書いて練り上げてから全部最後に消すと言っていたのを思い出した。
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