WSのテーマ
今まで理科大で行った国際WSのテーマは1)自転車の町、2)スラムの社会化、3)祭りのデザイン、4)東京シークレットスペース、5ブエノス・アイレスの低所得者ハウジング、6)東京の避難場所、7)東京辺境地域のデザイン、8)グリーン挿入装置、これらは皆海外から来るゲストプロフェッサーが考えた課題である。こうやって見ると社会的問題の改善課題が多い。世界はそう言う潮流にあることを示している。特にアラベナがベネチアでディレクターを行った後これは顕著である。一方僕が海外で行ったWSのテーマは1)荒木町のアルファスペース、2)ウィーンのシークレットスペース、3)ブエノス・アイレススラムの社会化、4)卒業設計のブラッシュアップ、5)流れと淀み空間の原型制作、6)神楽坂にコワーキングスペースを流れと淀みをベースにデザインする、7)サンマルチン貧困地域のハウジング、社会問題処理は相手大学から与えられたものである。僕としては社会問題の処理だけが建築の責務ではないと考えるので社会と建築のバランスを考えたい。チェコでのWSのテーマもその方向で考えたい。
現代の理解
建築には一貫した「理念」がなければならない。しかしプロジェクトの条件は変化に富む。そこで異なる条件に対して「課題」を見つけ、その課題への「答え」の中に理念を滲ませ流のが、設計である。しかし学生と話しているとこの理念と課題が区別できない。つまり理念がない。状況対応至上主義である。そんな建築は50年後にはゴミとなるのは何よりも戦後の日本近代建築史が物語る。しかし世の中にはこの状況対応至上主義とシチュアショニストの行動を同一視するノウテンキな方々もいる。そう言う方方はシチュアショニストの置かれた厳しい状況を理解していないか、現代の状況を理解していないかのどちらかである。
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