外と内のグラデーション
ベレンは飯田鯖のスタバに行くと必ず2階のテラスに行く。ヨーロッパ人は外が好きだ。しかし集住のテラスはマドリードでも(日本でも)まったく使われないと嘆く。理由は煩い、暑い、狭い、動線が上手くとれていない。つまり使う前提で設計されていない。集住以外にも建築が外と繋がる可能性は多い。山梨はオフィスにバルコニーをつけることを自らに課していると言っていた。避難のためだろうが外で働く可能性は大きい。日本女子大の図書館には沢山のテラスがあり外部読書の可能性を見せる。
建築の温湿度環境は多様化しているが音環境も加えて考えていくと外と内の間にはいくつかの環境設定が可能でそれらは使う人の選択肢にあっていいと思う。そうすると建築はもっと豊かになるはずである。
昨晩山梨がしみじみと「この家は気持ちいい。今まで僕はこんな空間を作ったことはない」と言う。また我が家は写真で見ていたらスタイリッシュな建物だと思っていたが違うとも言う。「何が?どこが?」と聞くと例えばソファ周りをアルコーブ的にスケール落とすところなどをあげる。加えてその作法が吉村順三的で芸大生として嫉妬すると冗談半分に言っていた。確かにこの家はフォルマリスティックな大きなサイズと身体的サイズを同居させている。
富士吉田
富士吉田の氷室をギャラリーにコンバージョンしました。氷を貯蔵するため内装は分厚い断熱材の上にすのこでした。それをまるごと利用して上下移動する照明バトンをつけました。5つに区切られている氷室を繋ぐFRPの逆円錐曲線のトンネルを3カ月かけてセルフビルドで作りました。富士山から流れる地下水の中を潜り抜ける感覚を空間化しようと試みました。構造は長坂さんコンピューテーションを高木さんにお願いしました。
7月20日、21日にオープ二ングをします。最寄り駅は富士急下吉田です。最初の展示はこのギャラリーのメーキングです。わたしも20日に行って御説明いたします。詳細は追って掲示いたします。是非たくさんの方の御来場をお待ちします。
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