Taku Sakaushi

Diary

お湯体験

On April 25, 2011
by 卓 坂牛

kakegawaraonsen77.jpg
●別府市内の竹瓦温泉。道後温泉のような風格
別府には沢山の温泉がある。玉川さんに3つの温泉を案内してもらう。最初は道後温泉のような大正時代のお屋敷シェルターがついたもの。特徴は内部空間の荘厳さ。特に天井が高い。二つ目は主として露天の泥湯。お湯の中にも泥が溶け込み、加えて底に粘土質の泥が沈殿している。歩くと足に吸いつき不安定なので、つい爬虫類のように4足歩行になる。また自然の妙で深さが70センチくらいあるだろうか普通にお尻をつけてはいると口のあたりまで湯があり正座すると調度いい。3つ目は現代的なスパのようなもの。様々なお湯(蒸し湯、砂湯、歩行湯、うたせ湯、檜風呂、ひょうたん湯)がチョイスできるようになっている。砂湯に入り体に砂をかけて10分体中から汗が噴き出してきた。
理科大3年最初の課題を「スパ」としたので自らお湯体験に挑戦。いろいろと得ることがあった。

東京物理学校は篠原一男の母校

On April 24, 2011
by 卓 坂牛

考えてみれば、恩師篠原一男の母校東京物理学校に僕は赴任した。これもなんかの縁かもしれない。学長に読めと言われた馬場錬成の『物理学校』中公新書クラレ2006を大分への機中に読んだ。この学校の理学部上位の環境が理解できる。東京理科大の前身東京物理学校は日本初の理学士たちが身銭を切って作った学校であることを知らされた。未だに理学部支配が続くこの学校の環境はその延長にあるわけである。昼、大分空港に着いて児童養護施設光の園を見学。施設長さんの説明を聞き約4時間。熱が入る。夜も食事をしながら話を聞き。現段階の栃木の建築計画を見せた。これは自分たちの考え方ととても似ていると言われホッとした。

日建ナイトフォーラム

On April 23, 2011
by 卓 坂牛

夕方大学に行き新しく入ったプロッターを見る。なかなか立派。徐々に研究室の設備が整ってきた。夕方製図の授業。5つの製図室に分かれてのエスキス。大きな部屋は3グループが集まってやるので少し煩い。先生の声が学生に届いているのか少々心配になる。各班を見ながら様子を見る。コンセプトシートはそれぞれ作って来ているようだが未だ駄目である。もうひと頑張り。夜日建ナイトフォーラムでシンポジウム。五十嵐さん、中川さん、僕で20分ずつ話をして質問を浴びる。来ているのは日建の若い社員。一生懸命企画して頑張ってやっている。日建設計もますます大きくなって体質も少しずつ時代のニーズに併せて変化しているようである。終わって懇親会。五十嵐さんは「矩形の森」という建築を作るくらいだし、篠原一男を意識しているのかと聞いてみたら、大好きな建築家だと言っていた。合点がいく。日建では被災した大学の学生を1カ月ほど預かってオープンデスクをし、今日が最終日。彼らも参加。学生の面倒を見ている福屋さんも来る予定だと聞いたが明日が早いので先に失礼した。体調は未だすぐれず。

kawaiiは女子文化の象徴か?

On April 21, 2011
by 卓 坂牛

『上野千鶴子に挑む』所収の宮本直美の論考「「二流の国民」と「かわいい」という規範」で著者は「かわいい」とはそのラベルを張り付けた対象が決して他の存在を脅かさないものであると定義する。それゆえ「かわいい」に憧れる日本の女性とは他の存在(すなわち男)に屈服することを暗に認めているわけであり、それは自らの自律を放棄した「二流の国民」であると切り捨てる。なるほどそうかもしれないと思う一方、昨今の若い女性が「かわいい」の呪縛されているのだろうかと少々疑う。確かに「かわいい」は多かれ少なかれ現代日本文化に表出する一つの価値観であることは疑う余地が無いのだが、ではそれは女子文化特有のものかというとそうとは思えないからである。繰り返しになるがそれは日本全体に蔓延する風邪のようなものであり、女子特有とは言い難い。これは自分の指導してきた学生を見てもそう思うし、女子高生の娘を見ていると更にその感は強くなる。

If it can happen, it will happen

On April 20, 2011
by 卓 坂牛

今日はとても大事な仕事があったのだが、昨晩急遽キャンセルした。6つの設計事務所と面接してとある建物の設計者を決めなければならなかった。しかも審査する側は僕も含めて3人。これだけ多くの人のスケジュールを御破算にしてしまったのは始めてである。申し訳ない。よりによってこんな日にこんなことになるなんてと思うことが増えている。マーフィーの法則(If it can happen, it will happen)は正しい。一日寝て起きてシャツを替えるを繰り返す。普通の風邪ならだいたいこれで直るのだけれど今回のはしぶとい。

うううう苦しい

On April 19, 2011
by 卓 坂牛

昨日といい今日といいスケジューリングが悪い。午前中八潮市の方、先生方が研究室来室今年の作業方針を検討する。理科大は結節点にあり皆さん便利なようである。昼をとってから事務所に戻る。2時から設備の打ち合わせ。3時間かけてシステムを概ね決める。打ち合わせ中急激に体調が悪くなる。設備設計者の声が虚ろに聞こえる。この後6時から製図なのだがどうしょうかと「ウーウー唸っていたがとにかく大学にタクシーを飛ばす。研究室の体温計で計ると「ゲッ39度4分」補主の田谷君が「インフルエンザですよ」と言う。これはエスキスやるとまずいよなあ、皆にうつる可能性高い。さっさと逓信病院に行って救急外来でみてもらう。インフルエンザである。明日はキャンセル。もう寝る。

人文的知と建築

On April 19, 2011
by 卓 坂牛

朝事務所に寄って週末描かれた矩計図を見てから大学へ。10時半の教室会議に出るつもりが一週間延期になっていた。僕にもメールまわしてくれよ、、、、トホホ。事務所に戻り打ち合わせ。屋根屋さんの打ち合わせに参加して3時ころまたゼミで大学に戻る。恐ろしいことに簡単に行ったり来たりできてしまう。自転車で往復していると空気が悪いせいか花粉が飛んでいるせいか分からないが気管支炎症状が治らない。コンペのゼミをして、卒論のゼミをして、6時から講義。4人くらい寝ている学生が見える。この数が少しずつ増えていくのだろうか?夕食後研究室にいたら彰国社の富重さんがいらっしゃった。現代建築の講義を二コマお願いしている。10年ぶりにお会いし懐かしかった。夕食をご一緒した。よくよく聞くと富重さんは東大の独文出てから理科大で建築を学んだとのこと。東大の文学部で建築を教えるとそういう人がたまに現れたものだ。人文的知の持主にとって建築は興味深い対象なのであろう。

レベルを落とさず教育する難しさ

On April 17, 2011
by 卓 坂牛

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朝ジムに行って走る。帰宅後読書。先ず西和夫『二畳で豊かに住む』集英社新書2011を手にする。現在設計中の児童養護施設の個室が狭い狭いと施設長に言われるのだが、そう簡単に延べ床を大きくできないし、、、、狭さ克服のために先人の知恵を追う。しかし先人の二畳は概ね戸建。マンションのような建物の中の二畳とは大違いである。次は古郡延治『あなたの表現はなぜ伝わらないのか―論理と作法』中公新書2011。これはタイトルに偽りありだな。それを見抜けない読者が悪いとも言えるけれど、この問いに対する答えが書いてある本ではない。午後かみさんと千駄木散歩。谷中銀座でお茶をする。細長いドーナツがおいしい。凄い人。天気がいいからだろうか。帰宅後千田有紀編『上野千鶴子に挑む』勁草書房2011を読み始めた。熱い風呂で汗垂らしながら読む。先日この本の編者である千田有紀さんの『日本型近代家族』を読み、なかなか面白かったのでこの上野千鶴子退官に際して弟子たちが作り上げた上野批判論文集を買ってみた。さすが上野。通り一遍の退官論文集などつくらなせないところが見習える。内容も濃い。最後に千田が上野にインタビューしている中で上野はこんなことを言っていた。教員の仕事は研究と教育だが、自らの研究レベルのままで教育できる大学は数少ない。上野はその幸運に恵まれたという。僕もそれは痛感する。そして僕もなるべくそれをやろうとしてきた。しかし知らぬ間に複雑なことを簡単にし過ぎていたり、難しそうな内容をはしょってしまう自分に気づく時がある。

東京人

On April 16, 2011
by 卓 坂牛

朝一で古河に行くつもりが高崎へ行く電車に乗っていた。大宮まで戻って宇都宮行に乗り直し古河へ。忘れ物を取ってから上野へ向かう。上野寸前で乗客の携帯が一斉に成り始めた。と思ったら電車ががたがた揺れ車内灯が消えて停まった。しばらく動かなかったがほどなく上野に着く。せっかく上野を通るので西洋美術館に寄りレンブラント展を覗く。観終わって東京駅からこだまに乗り熱海へ向かう。木島さんのオープンハウスに行く。駅からバスで20分くらい。伊豆山の中腹。三角形平面の別荘である。昔設計した連窓の家#3を思い出す。帰りは竹内君の車で東京まで送ってもらう。東名を降りて環八にはいり八幡山から京王線で曙橋に戻る。今日はあっち行ったりこっち行ったり長旅だった。お腹が空いたのでかみさんを呼んで鈴新へ行く。お店にいた『東京人』の編集長を紹介される。『東京人』は1986年創刊。最初の十数年は東京都から発行されていたそうだ。その後民間に移されて今に至る。それにしてもよく今まで休刊しなかったですねと聞くと、「やはり東京だからでしょうね」と言う。実は大阪人という雑誌は東京人より古くから出ているのだが大阪市が半分費用負担しているそうだ。最新号は写楽特集。見せてもらったが広告が少ない。「最近は広告とれなくて個人広告でもいいから欲しいです」と言って笑っていた。

家族という幻想

On April 16, 2011
by 卓 坂牛

午前中湘南ライナーで古賀へ向かう。車中千田有紀『日本型近代家族』勁草書房2011を読み始める。著者は上野千鶴子研究室一期生。なるほど上野の家族論を受け継ぐ匂いを感ずる。「美」とは近代の幻想(作られたもの)とはよく言われるが、「家族」もそれに近い。つまり我々は近代に作られた概念をアプリオリで自明なものと錯覚しているケースが多々あると言うことだ。美や家族に限らず、多くの疑いの無いと思われている概念は近代に作られた幻想であるケースが多い。そしてそうした自明性が有効な場合もあれば無効な場合もある。
午後事務所に戻り打ち合わせ、夕方大学。最初の製図。今日はガイダンスで非常勤の先生の自己紹介スライドを楽しむ。塩田さん、高橋堅さん、木島さん、宮さん、若松さん。熱の入った5人の建築家の話を連続して聞く。いろいろな建築があるものだ。いずれにしてもこんな豪華な顔触れで授業ができるのは都会の大学の特権である。

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