Taku Sakaushi

Diary

谷川渥を送る会

On March 23, 2006
by 卓 坂牛

谷川さんがローマに行くお別れ会。宮下誠さんが司会。すごいノリなんだこの人。最近の光文社新書で『20世紀絵画 モダニズム美術史を問い直す』という面白い本をだしている。
谷川氏はダンスへの造詣が深い(そこが僕の好きなところである。ダンスを知らずして身体性とかいう人を僕は信用しないのだが谷川さんは違う)。今日もダンサーが大勢こられいてた。その中から、和栗由紀夫が踊った。土方直系のその踊りは円熟の境地でユーモラスな振り付けと衣装。それに競演した関という女性(情報があまり正確に分からず恐縮ですが)がとても素晴らしかった。現在御茶ノ水女子大の博士課程にいてダンスをしながら研究もしているとのこと。幼少の頃からクラシックをやっていただけあって手の表情がその辺のダンサーとはちがった。
大野一雄舞踏研究所からも2名来られて踊った。ちょっとユーモラスな踊りだった。
藤枝先生とご挨拶、少々お話、とある本の相談。東京画廊の山本社長とご挨拶。先日のレクチャーシリーズのテープおこしが終わるとのこと。画家の山田さん、芝さん、山田さんの御茶ノ水時代の同級生の細江さんとご挨拶。細江さんはただ一人建築家。坂倉に17年もいたとのこと。そしてなんとあの福田和也の同級生でバンド仲間だったそうな。成績は分からないけれど、iQはすごく高かったそうだ。
谷川さんの新著『芸術をめぐる言葉Ⅱ』にサインをいただき退散。「先生頑張ってください」と言ったら「その辺で飲んでるかも」とうそぶいておられた。2次会もあったが谷川、藤枝ラインにつかまると朝までになるので行きたいのだが、退散。飲むようになったら付き合います。

贈る言葉

On March 23, 2006
by 卓 坂牛

昨日冷蔵庫をプレゼントしてもらいました。しかもお菓子とジュースで満杯になったもの。ビールじゃなくてお菓子。「ありがとう研究室の卒業生たち」。
贈る言葉
「前にも書いたけれど、僕の先生であるディビッド・スチュワートは僕の卒論を(梗概ではなく)3回最初の頁から最後のページまで真っ赤にしてくれました。考え方、言い回し、単語の選び方まで、直されました。本当にしつこく時間のある限りそうされました。その赤が今の僕の励みです。
社会に出るとテストまで全力で走ってそれで終わりという行動パターンは終わります。特に建築ならば何年間も同じことを考え続ける持久戦です。はっきり言って自分との戦いのようなものです。どこまで前に進むかは自分次第です。学歴とか持って生まれた才能はもう関係ないと思ったほうがよいと思います。事務所のスタッフを見ていてもそう思います。半歩でも前に進むしつこさと自分のスケッチに時間のある限り赤を入れられる人が何かを達成できるのだと思っています。もちろん自分にもそう言い聞かせています。そんな時スチュワート先生の赤を思い出すのです。君たちの梗概を僕のできる範囲で赤を入れながら『分からない』を連発していたのは意地悪からではありません。社会に巣立つ君たちへの贈り物だったと思ってください。苦しくなったら僕を思い出して頑張ってください(研究室の集まりを年に一回くらいやりたいね)」

長ーい打ち合わせ

On March 22, 2006
by 卓 坂牛

川崎のクライアント打ち合わせ。母屋と離れと2件分の打ち合わせ。それぞれの担当がそれぞれの住人と打ち合わせをはじめ僕は真ん中にいて両方の打ち合わせの様子を眺める。収納と設備と打ち合わせ項目が盛り沢山ということもあるが、1時にスタートして終わったら7時くらいだった。しかし順調に決めるべきことは大体決まってきた。3月末の基本設計終了はなんとかクリア。ただし、出窓や樋のディテールが勝負なのでそのあたりが決まらないとまだデザイン的には煮詰まらない。
東京駅で卒業生用に小さなメモ帳を買い、車中、それにちょこちょこ小さなスケッチを描いた。卒業式の後の謝恩会でお返しに皆にあげよう。

信大に東京の空気が

On March 20, 2006
by 卓 坂牛

こんなこともあるものだ。
僕は大学で4年生の担任というものをしている。その関係で4年の学生相談をいろいろ受ける。今日も3時にアポがあり、その学生と会うことになった。いろいろな相談事をひとしきり受けた後に、彼の出身を聞くと東京である。「えっ??」耳を疑う。この大学に来て初めて出会う東京出身者。「東京の何処?」「石神井公園」「えっ?」僕の実家大泉学園の隣の駅ではないか「石神井公園側?」「逆です」なんて会話。だいたい愛知県か静岡県が大半のこの大学で(というと大げさだが、半分くらいはそこ出身である。因みに僕の研究室は静岡3、愛知2、長野2、大阪1、宮崎1、札幌1、香川1、マレーシア1、ラオス1)東京人に出会うと、急にその周りの空気が信大ではなくなる。更に輪をかけて驚きが待っていた。石神井公園出身なら高校は石神井か大泉と思って、「高校は?」と聞く。なんとなく言いにくそうに、「石神井とかじゃなくて、、、」とためらいながら、で何処なんだよとこちらはじれる「筑波大附属というところなんです」と、きっと僕は知らないだろうと言うような口調で言う。「えっ?」またもや今日3回目の「えっ?」である。「僕もだよ、、、、なんだかなあ、附属(僕等は母校を附属と呼ぶ)かあ、、、、」こんなところで後輩に出会うとは。しかも聞いたら20下であった。もう急にそこの空気は文京区になっている。
「まあ、がんばれよ」なんて声かけて。「失礼します」と出て行きそうなところに「ところでクラブとか?」そして今日4回目の「えっ」である。「サッカー部でした」「オレもだよ」、、、、、

オープンハウス二つ

On March 19, 2006
by 卓 坂牛

10時頃、千葉学さんのオープンハウスに行く。千葉さんの本物を見たのは初めて。1階と地下1階が商業で2,3階が集合住居でメゾネット。このユニットがすごい。だって窓が無いんだもん。ここでばったり安田さんと会う。本当に久しぶり。早々に切り上げヨコミゾ氏のオープンハウスに行こうと思ったがつい二子玉のお店が楽しそうで春っぽいシャツなどすこし買い物。外苑前に11時半、ちょっと早いけれど誰かいるだろうと思ったが12時からという約束なので誰もいない。どこかで時間を潰そうかとも思ったが、メールに「テナントビルなので中身はごく普通です」とあったのでまあ外観みたからいいか。とあきらめる。サッシュレスなカンジの窓のディテールを中から見たかったのだが。東京駅へ。丸善で少し買い物。1時のアサマで長野。4時の会議に出席。
しなランバーコアと石膏ボードで研究室の院生部屋の大改造を行った。ランバーのテーブルに石膏ボードの側壁で個人が集中できるように。さらにcpu以外にドローイングできるスペースを取れるように。そして書いたドローイングを側壁の石膏ボードにピンナップできるようにした。ドローイング描かない人は学部生部屋に移動というのがいいかもしれない。

3 events

On March 19, 2006
by 卓 坂牛

1 娘の卒業式があった。娘の学校は僕の卒業した学校と運動の定期戦をしていたのでその昔よくこの学校の校歌を歌ったものである(エールの交換のために)。今日30年ぶりに歌った。懐かしかった。校長先生がいいことを言っていた。「人間は20までに基礎ができる。それまでに自分なりの理念を持って生きて欲しい」その通りだと思う。
2 午後から現場に行く。工務店の社長が工期の遅れを謝罪した。とにかく今後遅れることのないように頑張ってください。
現場から夜のレクチャーまでちょっと時間があったので渋谷でブックファーストに寄る。「10+1」の次号原稿のための資料を少し買う。大学でのちょっとした研究とテーマがかぶっているので好都合である。
3 6時10分前に高円寺のパラグローブに到着。東京アートスピークのゲストにお招きいただいた。『言葉と建築』についてお話をした。といったって監訳した本についてなにを語ればいいの?ということで、私にとって言葉と建築と題して、篠原、坂本から学んだ言葉と建築、そして翻訳、更には現代における言葉と建築の面白さについて語る。例としてモードの体系におけるバルトの手法を用いたカーサブルータス分析。これからの僕の研究のさわりである。レクチャーのあと30分くらい今村さんに乗せられて、ついつい軽口をたたいてしまった。あの会でのお話はオフレコですので(なんて、もう遅い)
スピーチが終わってパーティーではいろいろな人に会えて面白い。なんと信大のレクチャーのネットに侵入してきた、早稲田の立川創平君。こんなところで実物に会えるなんて。不思議。そして、吉松さんのところにいる前田さん。パリ大でバルト研究をしている桑田さんは戸田君や星野君を知っているという。世の中狭いね。
TASの小倉さん、原さん、今村さんありがとうございました。面白い会でした。

設計を目指すなら

On March 18, 2006
by 卓 坂牛

さすがに一週間分の打ち合わせをやったらちょっと参った。明日の現場、来週の川崎、中国の見積もり図、そしてとある相談事。
大学でも事務所でもこう言う質問はよくある。「僕は、私は建築家になる力を備えているでしょうか?」この質問に限らないけれど将来の予測には自分の経験の範囲でしか答えることはできない。だからいつもこう言う「自分のやっていることが、面白い、面白いとずっと思っていられるかどうかということではないだろうか?馬鹿みたいに、ああ、面白いなあと思えていられそうなら建築家向き。それは大学の製図の点数とはあまり関係しない。その辺の雑誌の切り張りが上手でも設計の点はよくなったりする。自分が本当に好きなものを作れた末のいい点でないのなら、やはり設計に向いてないのかもしれない」

須坂でのレクチャーも終えて久しぶりに家へ

On March 16, 2006
by 卓 坂牛

一週間ぶりの東京。8時半の電車があるはずだったのに長野駅に着いたら次の電車は9時。しょうがないちょっと平安堂に寄って帰りの電車で読む本を買おう。かばんの中には山のように本が入っているのだが、バルトやカントじゃこの疲れた頭では歯が立たない。思わず立花隆の『政治と情念』を買う。うーん政治はその辺のドラマよりはるかに面白い。と半分ほど読んだところで東京。
今日は6時から須坂で講演会をさせていただいた。地元の方と信大の学生君たちと100人くらいいただろうか?市長さんもいらっしゃって1時間半ほどお話をした。新旧の共存する街・建築ということで、僕の訪れた世界中の街ロサンゼルス、スイス、北アフリカなど、そして京都でやった茶室保存プロジェクトなどを紹介し、最後は東北芸工大の先生をしている同級生の山畑氏からお借りした、山形の蔵プロジェクトを紹介した。反響があったね。この部分には特に。
信大にレクチャーに来てくれたみかん組の竹内氏がレクチャで話してくれたのでこのプロジェクトを知ったわけで「竹内ありがとう」感謝感謝である。あっもちろん山畑ありがとう。
ところで須坂と言えばやはり同級生の坂田の出身地である。彼は今東工大の構造の先生だが、同級生で教職は結構多い。横山はやはり東工大の材料の先生。安藤は法政の意匠の先生。上述山畑、僕と5人先生をしている。

夜中の奇行

On March 15, 2006
by 卓 坂牛

昨晩4時ごろ目が覚めた、頭が妙にさえている。夢で論文を書いているではないか。かなりきているねこれは!と思ったものの、これを忘れたらまずいと思い、筆記具を探す。しかし昨夜に限って全ての荷物を研究室に置いて手ぶらで帰ってきていた。僕の部屋は本当にベッドと小さな机しかない。文房具も何も無い。困った。シャツのポケットにボールペンがささっているのを思い出した。ところが、ノートが無い。しょうがない読み終わった文庫本のカバーの紙に書き始めた。4行書いたところで、さあ寝ようと思って枕元の電気のスイッチを切った。ところが3分後にまた頭の中に一行分の考えが浮かんだ。枕元の電気のスイッチを入れて一行書いた。と繰り返すこと3回。今朝研究室に来て読み返してみる。なんだかどこかで読んだような言葉が並んでいる。
このところ来年度のゼミで『モードの体系』を読みたいという学生がいるので、未だ読んだことの無いこの本を(お恥ずかしい)精読している。この本ではシニフィアン、シニフィエを記号作用部と記号意味部と訳しているのだが、先ほどのメモに建築作用部と建築意味部という言葉が並んでいるのだった。思わず笑った。
明日は学会主催須坂市共催の講演会。皆様ありがとうございます。演題は『新旧共存の街・建築』。今晩は夢でリハーサル。

いろいろ気になる

On March 14, 2006
by 卓 坂牛

長野東京の往復回数を減らそうとしている。その方がうまくやれば時間もお金も節約できるのではと思うからだ。そうしてできた時間で論文書こうと思うのだが、そうもいかないので困ってしまう。まあ東京から来る図面のチェックはよい。それはあまり胃にたまらない。ボディーブローのように効くのは、現場の遅れと進歩しない梗概と遠くいるというだけで気になる細かな事務所のこと。この手のことは本を読んでいても、字を書いていても、ワープロ打っていても、10分に一度くらい頭の中に登場し、思考の継続をちょきちょきちょん切ってくれるのである。何かこう、外界と精神的に遮断してくれる部屋か薬が欲しいものである。なんてちょっと危ない。去年の春は信大医学部の精神科の先生に新任の先生はすぐうつ病になるから気をつけなさいと言われ、本当にそうだと思ったものだったがそれに近い。

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