海外へ
たまに留学中の学生から近況がメールされる。元気にしているとほっとする。信大ではアルゼンチンに4人留学した。理科大ではデンマーク、フランス、ドイツ、チェコ、ベルギー、ベトナムに1人、オーストリア、ポルトガルに2人、スペインに3人、理科大から他大学の院に行ってからスイス、フランス、ポルトガル、チリに1人、スペインに2人理科大卒業と同時にアメリカ、チリ、ドイツ、チェコに1人。合計23人海外へ。内女性7人男性16人。インターンシップ11人、留学12人。だいたいいつも2人以上海外にいる計算になる。場所は圧倒的にヨーロッパなのはちょっと驚き。しかも英語が母国語ではない国ばかり。
学会だったりJIAだったり
建築学会の歴史意匠委員会で来年3月のシンポジウムと夏のPD開催を承認していただいた。ついこのあいだ金沢の学会でPDやったばかりなのにもう来年の手配。最近この手の興業の手配師となり人にお願いすることが多い。JIA編集業も同様でお願い業である。するとお願いした人からは必ず何かを頼まれる。そうやって仕事を増やしているのだがまあそれも楽しい。
大学院製図中間発表。末光さん、川島さんの指導で風と日射分析を使い野沢正光さん設計のソーラタウン府中のオルターナティブを考えるという課題。今回は類似事例の分析だがそのやり方がただシミュレーションソフトを使いましたで終わってない。出来上がった結果のまとめ方が統一されていた。ファイリングを教えるところから始まったと嘆いていたけどその成果は明らか。
僕自身は環境要素を建築表現にしていない。流れと淀みを建築の主軸に掲げた時今のところ、風や光より人の方が上位にあるから。しかしもちろんだからと言って光や風の重要性が低下するわけではない。
外苑ハウス
JIAマガジンの編集会議に来るたびに愕然とする建てかわった外苑ハウスの巨大性。これを見た良識ある建築家たちは例外なく憤っている。そもそもこのあたりの再開発は都が次のようにうたっている。
本地区では、国立霞ヶ丘競技場の建替えを契機に、国内外から多くの人が訪れるスポーツ拠点を創造していきます。また、神宮外苑いちょう並木から明治神宮聖徳記念絵画館を正面に臨む首都東京の象徴となる景観を保全するとともに、神宮外苑地区一帯において、緑豊かな風格ある景観の創出、バリアフリー化された歩行者空間の整備など、成熟した都市・東京の新しい魅力となるまちづくりを推進していきます。
というのはどこ吹く風。景観を考えたという言葉には最も似つかわしくない。ただ容積が上がり高さ制限が上がったそのまま既存のヴォリュームを上に伸ばしただけという建築がそのまま立ち上がっているのである。ザッハの新国立案を排除した日本国はこういう建物がその横にできることを容認しているというのはちょっと恥ずかしい。

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