Taku Sakaushi

Diary

京都

On September 15, 2007
by 卓 坂牛

京都への車中で読んだ鷲尾清一『京都の平熱』は市営バス206番の行き先順にガイドされる。この206番は東大路、北大路、西大路の順に京都を一周するバスである。そこで僕も始めてこの市営バスに乗ってみることとした。連休のせいか道は渋滞。先ずは目的もなく一周しようかと思ったが東大路3条の手前知恩院で下車。昼食をとることに。これも鷲尾氏の勧めに従いラーメンを食す。京都はラーメンの町だとか。そして知恩院の山門をくぐる。京都には修学旅行をあわせれば6~7回来ていると思うがこの寺には初めて。大きな寺である。山門をくぐり大階段をあがり本殿がある。こう言うスタイルはもちろん京都には多くあると思われるが、結界のプロセスとして階段を上がらせる効果は大きい。知恩院を出てホテルへ。講演まで時間があるので三条にあるホテルの周辺を散策。なんと偶然高校時代の修学旅行で泊まった旅館日昇別荘に遭遇。そばにこの修学旅行で入った覚えのあるイナダコーヒーもあった。周囲には辰野金吾設計の日本銀行、町屋を改装したブティック、もちろん古い町屋も多くある。この新旧の混在が京都である。と鷲田の本には書いてあった。
夕刻京都造形芸大に行く。三条から車で15分くらい。山裾に広がるキャンパスである。なかなか壮大なキャンパスである。私を呼んでくれた植南先生にお会いする。6時半から8時半くらいまで90分の予定が2時間近くなってしまった。多少長引いたがそこそこ言いたいことはいえただろうか?終了後先生たちと夕食。ここの小野先生はなんと篠原アトリエに2年もいたとのこと。驚き。

明日は京都

On September 15, 2007
by 卓 坂牛

9月14日
明日の講演のパワポをいじくる。ここで使おうとしている材料は2年前に考えたこととこの春書き上げた博論である。博論はともかく、2年前から考えている内容は今ひとつ進化してない。結局建物があまりできていないからなのだが、やはり物ができないと思考は深まらないことがよくわかる。午後の大学の会議を終えてアサマに飛び乗る。丸善に立ち寄りめぼしい本を購入して宅配を依頼。京都に行くにあたってかっこうの本を発見。鷲田清一『京都の平熱ー哲学者の都市案内ー』講談社2007。この本だけ持参し電車で読もう。講演は夜だが、せっかくだから昼頃までには行こうかな?

21時

On September 13, 2007
by 卓 坂牛

朝コンペの図面をチェック。研究室は皆徹夜。ご苦労さん。10時からキャンパス計画の会議。新たに二つのキャンパスの提案を行なう。半年くらいいろいろ進めてやっと4つの計画が発表され、それでもまだ本部松本が残っている。まあ蛸足大学というのは大変である。午後会議が終了し、再びコンペ図面チェック。一昨年初めて研究室を持ち院生とともに最初のコンペを行い、そして昨年やり、3回目である。確実に年々いいものになっていると思う。今回は一番難しい課題だったかもしれない。是非とも最初のインタビューに残りたい。プリンターが回り続ける中こちらは明後日の京都造形大での特別講演の内容を考える。だいたいできているのだが、自分の中ではどこかで話したことのつぎはぎであり、少々飽きている。何かもう1つ自分にとって新鮮な内容を加えたいのだがすでにパワポで60枚。90分の講演では多過ぎで減らさなければならないのに何か加えたいというのは大いに矛盾。20時に郵便局に持ち込む予定が、、、点線がプリントされない、室名が抜けている。レトラを貼ったり、インキングしたり、郵便局は諦め、ちょっと遠くの黒猫まで持ち込むことに。締め切りは21時。間に合うか?

さあ最後のもう一踏ん張り

On September 13, 2007
by 卓 坂牛

朝雨。よく降る。某クライアントのアフタケアに行きながら彼のプロジェクトの相談。彼はアーティストインレジデンスのような別荘を作りたがっている。場所は海のそば。「坂牛さんのやる気が出るたらやろう」と言われる。ありがたい話である。やる気はあるのだが今のところ体がついていかない。長岡のコンペが終わったら考え始めたいところだ。午後事務所に戻り富山のコンペの打ち合わせ。ほぼ方向性は決まる。なかなか行けそうな気がしてきた。ヘンリケが関西旅行から帰ってきた。広島に痛く感動したという話を聞きながら、きちんと広島を見たことがない私は赤面。なんやかんやと雑用を片付け夕食を近くのとんかつ屋に食べに行き安部退陣を知る。驚きである。ブッシュの感想を聞いてみたい。笑い話のような本当の話である。夜のアサマに飛び乗る。車中エドワード・サイード+タリク・アリ大橋洋一訳『サイードが語るサイード』紀伊国屋書店2006を読む。厳格な親父と包容力ある母に育てられ、父からは厳しさを、母からは文化を学んだと言う。自分の境遇に結構近く親近感が湧く。しかも母の勧めでピアノを学びプロになろうか悩み学問を捨てきれず音楽家を断念したと言う。このあたりも自分に似ている。僕の場合は学問が捨てきれずではなくサッカーが捨てきれなかったのだが。10時半研究室に到着。長岡コンペのラスト一歩手前のパースが到着している。模型はなかなかのできである。よくなってきている。だいたいのレイアウトが完成、模型写真の取り直し中。写真の色み、レイアウト、文章のチェック。後ひと踏ん張り。明日の昼くらいに最終のパースも来るだろう。

東京へ

On September 12, 2007
by 卓 坂牛

8月12日
中国の設計事務所との打ち合わせ。ローカルアーキテクトの仕事というものは自分自身もやったことがあるのでなんとなく分かるのだがあまりやる気の出るものではない。海の向こうから建築家がやってきて好き勝手なこと言ってそれを実施設計しろというのは言われる方からすればあまり気持ちのいいものではない。彼らの顔にはそんな雰囲気がにじみ出ている。この障壁を先ずは取り除くことからしなければならない。なかなか難しい。大倉を昼に出て上海市内を通りkpfの超高層を眺めそして空港へ。東京は大雨。機内放送は東京の気温は22度と言っていたがとんでもなく蒸し暑い。

習慣の違い

On September 11, 2007
by 卓 坂牛

中国でリーテム中国工場を作る。そのためには先ず申請関係を担当する中国の設計事務所と協力しなければならない。もちろん構造の基準も違えば設備の使用可能な機器も異なるから、実施設計もその事務所にお願いする。とは言っても基本設計書を渡せばそれが実施図面になるかといえばそうではない。法的基準が違うのだから構造は楽にできる。意匠的にも使える材料が違うから思い通りには行かない。そこで実施設計は共同でやることにした。ofdaから中島君が隔週で中国に1週間ずつ滞在して中国の設計者と共同で図面を作っていくことにした。またこうした図面の作成からその後の工事の全体的なマネージメントをする会社を雇うことにした。中国には所謂ゼネコンがないので各工事を統括する責任者がいない。そこでこうしたプロマネ会社が存在し、そこが一括して全体の金と時間と品質の管理をすることになっている。とは言うもののこうした会社がどこまで責任をもってどのような方法でこれらの項目を管理していくのかが未だ不明なのである。今日はこの不明な点を明らかにする会議であった。会議の結果1つ明らかになったのは、少なくとも我々が相手にしているチームは施工図を描かないという点である。こうした習慣の違いに対してドラフトマンを雇って図面を描かす事を考えることも可能である。しかし施工図をもとに施工をする習慣が無い人間を相手にして、コストをかけて描いたものがそれだけの効果を生むのかという疑問が生じる。相手の習慣の中で最も効果的な方法を考える方が上手くいくのかもしれない?そのあたりは少し情報を仕入れなければならないし、悩むところである。

中国景気

On September 10, 2007
by 卓 坂牛

昼の飛行機で上海に。空港にはリーテム中国の総経理の劉さんが迎えてきており上海を通らずに大倉へ。地元の政府関係者たちと夕食。毎度のことだが、この夕食が気が重い。乾杯の嵐。ごまかして飲まないでいるとすぐ見つかる。中国も田舎に来るとまだこの風習が根強い。これを無視するとコミュニケーションがとれずまた気まずくなる。仕方なく少し付き合うのだが、あっちからこっちから乾杯を求められる。フー。中国はますます景気がよいらしく、かつインフレ。物価はのきなみ三割近く上がっているらしい。食品もひどく値上がりしているらしく豚肉の高騰を抑えるために専門の政府の組織が立ち上げられたなど言う話を聞く。上海からは新たにモノレールが郊外に向かって建設中である。どこまで続く中国の景気。

荒木町で久しぶりに食事

On September 8, 2007
by 卓 坂牛

台風一過で猛暑。朝現場に行く前に事務所で昨日のアイデアを模型にする。誰もいない事務所で一人作業するのは気持ちいい。たまに模型を作ると勘が鈍っているのか間違える。縦方向の縮尺が半分になっていた。とりあえず終りにして現場。3階で打ち合わせ。一時間ほど打ち合わせしていたらシャツがびしょびしょになった。スタッフを現場に残し事務所に戻る。長岡コンペのパースのモデリングとアングルのコンファームをして欲しいとのメールが届く。今回パースは北京のパース屋さんに初めて外注してみた。まだモデリングなので最終仕上がりがどうなるのか分からないが、今回上手く行けば今後も使ってみたい。その後富山のコンペ打ち合わせ。6時ごろ終了して事務所の鈴木さんと夕食。荒木町の棘屋という店に行く。ある人がこの店は荒木町で一番魚が美味しいと言っていた。その評判に違わず刺身といい、土瓶蒸しといい。素材が新鮮で美味しかった。

ホワイトキューブを否定しないこと

On September 8, 2007
by 卓 坂牛

コンペのチェック。研究室員みんなご苦労さん。でもまだこれから。いつもそうだが、このあたりまで来るともっとこうしたかったとかこうすればよかったと言うことがいろいろ出てくる。しかしそんな時期でもないからとにかくできることをするしかない。フー。台風が過ぎてほっとするけれど台風は一回きりではないのだから気も休まらない。帰りの電車で暮沢の本を読みながら面白い記事に出会う。青森美術館がホワイトキューブを否定しながら実は否定していたわけではないという話である。それを指摘したのは実は椹木が最初で椹木はフリードを引用しながらそのことを語っていたそうである。フリードの論考は僕も読んだことがあるが、暮沢の引用からだけではフリードと青木淳の意図がどう重なるかはわからなかった。しかしともかく青木がホワイトキューブを否定すると見せかけてそうしなかった。(あるいはそう見えなかった)ということ。つまりモダニズムの残滓と新たな思考を重層させたことが面白い。そこを読んだ瞬間に思わず富山のコンペの案が浮かび車内でずっとスケッチをしていた。明日朝早く起きて現場に行く前に模型を作ろう。

台風上陸

On September 6, 2007
by 卓 坂牛

台風の接近で大荒れの天気。岩岡さんから上松先生との鼎談のテープおこしが届く。まあただおこしたおいう状態で読んでも意味が通らない。もちろん自分の所もかなりひどい。普通おこしたものはもう少し筋を通すものだろうが、学生がやっているのでは多くは望めない。来週末のレクチャーのパワポを作る。タイトルは「建築の規則」だが、内容が多すぎる。博士論文の内容だけではつまらないので、建築の規則2を作り始めた。とりあえず作っていたら60枚になってしまった。これでは90分では話せない。困った。コンペのスケッチをする。今事務所には信大の小沢君がオープンデスクで来ている。黙々と仕事をするのが彼の特徴。リーテムとコンペの両方をやってもらっている。明日は大学なので模型のスケッチを4案ほどおいて帰宅。台風はそろそろ上陸。

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