Taku Sakaushi

Diary

若松の新作

On August 5, 2007
by 卓 坂牛

図版整理を午前中行なう。今日も殺人的な暑さである。我が家は3方向に窓があり上はセットバックしたテラスとなったマンションの一部屋である。プランとしてはとても優秀だがその分外部環境の影響を受けやすい。暑さには特に弱い。壁が熱気を帯びるのである。12時30分に家を出て1時の新幹線に飛び乗り2時に軽井沢で降りる。学生の車に乗り若松のオープンハウスを見せてもらう。面白そうな断面図にそそられて皆で行く。100坪の別荘だから、別荘というよりは豪邸である。3世帯で使うとのことでベッドルームが3つある。建物はコンクリートスラブで浮かし、1階にはジャクージだけ。湿気の多い軽井沢ではこの断面がベストかもしれない。大きな屋根の下にいくつかの空間が集積しているというのがコンセプトとのこと。そのためそれら空間を示す垂れ壁が高さ1950のところに見えてくる。大屋根でありながら多様な空間を作る方法の模索である。
帰りがけアトリエワンの新作(オープンハウスが延期になった)ハウスアサマの脇を通る。ガラス張りの外観だけ見えたがまあまたゆっくり見せてもらおうと思い素通りし大学へ。

同窓会講演会

On August 4, 2007
by 卓 坂牛

朝一現場。1階は2回目の防蟻剤散布。3階はテラスの手すり縦桟取り付けで地響きのようなボルト締め騒音。上と下にはさまれて2階で打ち合わせ。今日はまた一段と暑い。午後は付属盲学校で同級生の盲学校の先生に視覚障害者の指導や社会生活など、講義を受ける。そもそも中学同級生のクラス会を毎回講演会付にしようとの提案があり今日はその一回目。15名程度集まった。富山から来た人までいる。講師寺西先生はパラリンピックのメダリストを何人も出しならが、視覚障害者を愛情で育ていている愛すべき友人であり、私のクライアントでもある。3時から5時までの講演を聞き。その後食事会。久しぶりに池袋で降りたった。断酒中の私は水ばかり飲んでいたら汗ばかり出てきて店を出たらもう玉の汗である。気温の下がらない東京の夜。

篠原の遺言

On August 4, 2007
by 卓 坂牛

今日は朝から本作りのための図版の整理を行なうことに決めていた。この作業は前期が終わるまでは手が付けられない代物。まとまった時間が取れるようになったらやろうと思っていたものである。しかしそうして放っておくとやるときには少し気合を入れないとできない。図版を減らしながら可能なものは自分で撮影したものに入れ代えどうしても他に頼まなければならないもを厳選するという作業である。自分のスライドをひっくり返し、先ずは何が使えるかを見ていく。これが結構時間を食う。ライトテーブルでもあればいいのだが、、、チャンディガールは自分の写真で行こう、妹島さんのディオールは来週撮りに行こう、ボロミーニのクアトロフォンターネはイタリアで撮ってくる、白の家は先日撮ったものが使えるか?うーんダメだねこれは、多木さんの写真をお借りしよう、坂本先生の写真は別途お願いにあがろう、などなど、外国の出版社にお手紙を書くのはちょっと手間だし、時間がかかりそうだからなんとかそれを避けつつ、あれやこれや。半分くらい整理したところで時間。今日は奥山と鹿島出版会の川嶋さんとちゃんこ鍋を食べる約束。まあそれはミーティングの後の話。いつもはうちの事務所でやるミーティングだが今日は奥山研に出かける。篠原先生の最後の設計の模型や図面を見ながらいろいろ議論。この建物は外観模型しか見たことがなかったので内部は知らなかった。しかし内部が凄い。かなり凄い。いや最後に篠原先生は生涯の思想を結実させた。うーん今日はいいものを見た。

また台風

On August 2, 2007
by 卓 坂牛

娘が臨海学校に出かけるのを狙うように台風が来た。波の高さは3メートルと気象情報の伝えるところだが泳いでいるのだろうか?夕刻信大の学生がやってきて金箱さんをまじえてコンペの打ち合わせ。うーんなかなか方向が定まらない。難しいものだ。新建築が届く若松の集合住宅が表紙になっている。単純な形の連続だけれど間合いの取り方がうまい。

calm

On August 1, 2007
by 卓 坂牛

昨日松本に行く電車で読もうと朝日と読売の朝刊を買った。選挙結果に座談会が組まれていた。朝日は辻井喬他2名で安部続投を批判。読売は中曽根他2名で安部続投支持の論調だった。さもありなんである。朝日は社会面には鈴木謙介のコラムがあり若者の政治への関心の高さについて語っていた。小泉によって敷かれたグローバリゼーションへの参画路線で今のところ最も損しているという被害者意識が高いのが若者だと言うのが彼の説である。彼の名が記憶に新しいところで積読本の中から彼の『ウェッブ社会の思想』 NHK出版 2007を読み始める。ubiquious copmputing の説明がある。この語は偏在するという意味だが、どこにでもありながら静かに姿カタチを見せずその力を発揮するところから最近ではcalm computingとも呼ばれるそうである。この言い方気に入った。calm architectureなんていう言い方もできそうである。環境に埋め込まれ静かに力を発揮する建築である。

スケッチ

On August 1, 2007
by 卓 坂牛

7月31日
キャンパス計画案作成のため何度目かの松本キャンパス視察。ここは医学、理学、経済人文、一年の共通教育に加え本部管理の6ゾーンがある。コンセプトの目処やその処理はだいたい歩きながら話し決まってきているが至上命令である駐車場の設計が難しそうである。それにしても昨日の長野はかなりの日射でちょっと参った。顔はゆでだこのように赤く焼けた。夕刻大学に戻り自分のメールボックスを覗くと大量な郵便物。7月一杯締め切りのレポート。先月松本で1年生対象に行なった、美術館(宮本忠長)と芸術ホール(伊東豊雄)での見学スケッチである。100近いスケッチを見る以前に封筒を切るのが大変である。封を切りながら去年、一昨年の記憶が蘇る。なんだかひどいものが多かった。今年もそんな程度だろうと思い、見るだけ見るつもりで封を切っていたのだが、どっこいそうでもない。なかなかいいのがある。3つほど、気に入って自分の部屋にピンナップした。来年彼らに会うのが楽しみである。

選挙

On July 30, 2007
by 卓 坂牛

朝一で会議。なんとも殺気立った会議である。最近自分がマイルドになったせいか回りが怒りっぽく感じられる。なんていうのも自分勝手な発言で自分だって怒りっぽい時はありそういう時は人にひどく不快感を味合わせているのであろう。まあお互い様ということか。午後から修士や卒論のゼミ。思いの外時間がかかり4時からやる予定のコンペの打ち合わせが結局7時から。そして終わってみると11時。それにしても難しいねえ。まだヴォリューム配置である。
自民大敗。これほど大差がつくとは思っていなかった。しかし現首相の無能ぶりを見れば当然の結果と言える。しかし躍進した民主にどれだけの実力があるのかもまた未知数である。

キャンパス見学会

On July 29, 2007
by 卓 坂牛

キャンパス見学会という行事が大学にはある。少子化の昨今、どこの大学でも高校生に大学を宣伝するこうしたチャンスは重要なもである。午前と午後あわせて工学部全体で600人余りの高校生、父母、教師が来られたようである。建築学科にはおよそ80名ほどの志望者が説明を聞きに来た。午前午後と私と梅干野先生の二人で説明会を行なう。今日は長野もうだるような暑さで2回同じことをやるとちょっとグロッキーであった。しかし一雨降って夜になると昼間の暑さが嘘のように涼しくなる。工学部長が全体説明で「東京は人間の住むところではないですよ。学生時代は環境のよいところで勉学に励むのが良い」と言っていたが、当たらずとも遠からずである。
夜、『美のチチェローネ』の続きを読んでいると、こんな文書に出会った「全般的に言って、絵画は、ヴェネツィア派は例外として、ほぼ1530年代からすでに明らかに退化し始めていた」。ジョフリースコットが『ヒューマニズムの建築』の生物学的誤謬の中で指摘していたルネサンス美術に対する進化論的解釈である。美術様式は誕生・成熟・衰退という成長過程をとるという一般的に美術史の中で繰り返される指摘は進化論の影響を強く受けた過ちであるというのがスコットの指摘である。果たしてそれが本当に誤謬かどうか自分の目で確かめたいところである。

美術館の予約?

On July 29, 2007
by 卓 坂牛

7月28日
夏に翻訳中の本の写真をとりにイタリアに行く。そのついでに昔、怠惰と無知で行かなかった美術館に行こうと美術館の予約をネットでしてみることにする。そもそも美術館へ入場するのに予約が要るというのが驚きである。momaだってmetだってそんな必要は無いと思うのだが。ヴァチカンやウフィッツィは格が違うのだろうか?それにしても高い。場所によってだが高いところは4000円近い。これはたまたま予約したサイトの手数料が入っているのだろうし、ユーロ高ということもあるのだろうが、、、、、昼頃娘の夏休みの宿題につきあって国立新美術館に行く。見終わって私はぐったり疲れ一人帰宅。積読本の中からブルクハルトの『美のチチェローネ』の抜粋翻訳(高木昌史訳 青土社 2005)を取り出し読み始める。この本、全訳は電話帳のように分厚い。イタリア視察の参考書としてはこの程度で十分だが建築編は殆ど訳出されていないのが残念。夕刻のアサマで長野に向かう。

真夏日

On July 27, 2007
by 卓 坂牛

朝一でリーテム工場に東大の受講生を連れて見学に行く。工場長の菊池さんがリサイクル業務について説明。僕も少し建築の説明。工場のdvdを見てから建物見学。巨大ユンボでぐしゃぐしゃになった自販機の山が破砕機の投入口に放り込まれる風景に学生達はまるで映画でも見ているような興奮を覚えているようだった。僕も久しぶりのこの光景に圧倒された。建築より遥かにすごい。2時からのリーテムでの打ち合わせまで少し間が空くのでヘンリケを連れて東京フォーラムを見る。都会の閑静な並木道に感動している様子。リーテムの打ち合あわせを中座し、荒川の現場に。今日は暑いし湿度が高く頭がくらくらするのだが建て方が終わった現場の1階は風通しもよく心地よい。このままここに寝ていたい気分だったが、仕方なく事務所に戻る。

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