Taku Sakaushi

Diary

晴天から曇天へ

On January 8, 2007
by 卓 坂牛

朝からいい天気である。長野は雪のようだが。日曜美術館を見ていたら宇都宮美術館の亀倉雄策展が紹介されていた。亀倉雄策もさることながらこの美術館(岡田新一)を見たくなり、さあ出かけようかと思い立ったがクライアントから電話があり、別案を作って欲しいと頼まれた。事務所でスケッチpdfで送っていたら、天気が悪くなってきた。その上寒い。遠出は中止し、今日届いたいくつかの古本を読み始めた。若宮信晴『西洋装飾文様の歴史』、ルカーチ『美学』(一番最後に装飾の章がある)。

大きいこと小さいこと

On January 6, 2007
by 卓 坂牛

去年僕の研究室を修了したF君が事務所を訪れた。仕事のことで相談ごとであった。大雨の中10時頃来て1時頃帰って行った。次の打合せが1時であることをすっかり失念し、飯を食いそびれた。打合せといってもスタッフといっしょに住宅のプランを練るというもの。気付いたら8時である。余りにお腹が減ってめまいがしてきた。帰宅して夕食をとったが体にエネルギーが広がらない。
キャンパス計画をするのに芦原義信の『外部空間の設計』を探していた。ないないと思っていたら、机のすぐ脇の本棚に発見した。良かった。その後書きに、バシュラールに啓発された芦原が大きい空間と小さい空間の対比について語っている部分を発見。そして小さい空間の本質として胎内性という言葉をあげ、これが大都市の荒廃に対抗する精神性であろうと結んでいる。大きさと小ささは僕の論文の一つの骨子でもあるし、その昔からずっと考えていることであるが30年前に既に触れられていることに普遍性を感じた。

カナダの建築家突如現われる

On January 5, 2007
by 卓 坂牛

突如事務所にカナダ人の建築家が現われた。日本人の友人といっしょなのだが、こちらは一体何が何だか分からない。友人曰く、事務所で働きたい旨メールしたとのこと。そしてそこにポートフォリオも添付したと言う。しかしまったくその記憶がない。しかしとにもかくにも本人が目の前にいて、ポートフォリオも持っていて見てくれという。カナダの大学院まで出て、カナダの事務所で三年働き日本で働きたいという。こちらは意地悪だから、日本で働きたいなら事務所は一杯あるよと教える。こちらは何故ofdaで働きたいかを聞いているのである。すると僕宛の手紙を出す。手紙はなかなか良く書けてある。しかしそう簡単にこの手の人を受け入れることは難しい。先ず日本語がまったくできない。これでは僕とコミュニケーションできても仕事はできない。デザイン力も飛びぬけてあるわけでもない。この手の人は何度か来るのだが、まあ難しい。日建設計あたりに聞いてみたらどうかとアドバイスする。午後打合せ。また長い打合せとなる。終ると10時。皆で食事をして解散。

80年代論

On January 5, 2007
by 卓 坂牛

大学の仕事始めである。工学部長の挨拶を聞く。去年はこの会には出席しなかったので、新年挨拶を聞くのは始めてである。その昔日建で社長挨拶を聞いたことを思い出す。若い頃はこの手の挨拶を聞くのは苦手だったし、そもそも面白くないし、興味も無かったのだが、ある時期から結構いいことを言っていると思うようになった(年嵩を増して社長の言わんとすることが理解可能になったということなのだろうが)。それ以来、この手の挨拶は興味深いし身に沁みることが多い。今日の話もすっと腑に落ちる内容であった。
昨日から読み始めた原宏之『バブル文化論』慶応大学出版会2006が面白い。バブル真っ只中を生きた僕のような人間にとっては、最も身近で肌身で感じられる話である。やっと80年代も語られる時期に来た。以前にも紹介した宮沢章夫の『80年代地下文化論講義』等と共にこれからますますこの手の分析は増えていくであろう。ただ僕としてはこれに続く90年代にも分析の手を伸ばして欲しいと願うところだが。

新年もそろそろ始動

On January 3, 2007
by 卓 坂牛

昔からそうだが、1月も3日になると、今年一年(と言えば大袈裟だが)今年度にどうけりをつけるかプレッシャーが襲いかかる。いろいろなことがうまく回転するか自分でも分からないことも多い。特に今年はいくつか先の見えにくい仕事も多く不安は多い。大学も2回目の卒業生をいかに送り出すか頭が痛い。毎晩4年や修士の学生の顔がちらちらする。更に来年度の新たな勉強テーマの開拓として装飾とヤマをどう発展させるか頭の中が錯綜する。
夕方事務所に雑務を処理しに行く。木島さんが仕事中。事務所も人数が少ないとひどく寒い。早々に切り上げ帰宅。1月のスケジュールを作り。かみさんのレクチャーのパワポを作り。そしてガウディの装飾論を読みながら就寝。

現代の装飾論

On January 3, 2007
by 卓 坂牛

2日というのは気が抜ける。元旦のような晴れがましさはないし、年賀状は来ないし、街は死んだように静かだし。午前中はゆっくりし、午後銀行に行ったり(今年は1日から銀行は開いている)雑用を片付け、装飾論の続きでガウディの装飾論を読み始める。ガウディがアラベスクを相当研究していたと言うのは面白い。そして装飾と構造を別個に考えるボザール流の考えを否定し、装飾と構造を一体化して考えていたという論点も面白い。そうした考えの行く末は構造イコール装飾である。僕はそうした視点から現代の装飾を位置づけ検討できないかと考えている。さてその方法はいかに??

元旦

On January 2, 2007
by 卓 坂牛

2007年元旦
午前中読書。年末に買いためた装飾論の本を読み続けている。かみさんが年明けに早稲田でレクチャーするため僕の書斎は使用中。そこで僕は広間の大きなローテーブルに本やら地図やら散乱させて勉強している。天皇杯後半をテレビ観戦。浦和レッズがレギュラーメンバーを大幅に怪我で欠き、圧倒的に不利な戦いを強いられながらも、守って守ってワンチャンスを入れて勝った。こう言う勝ち方はあるものだ。
夕刻、家の近くの須賀神社に参拝。続いて浅草寺に行く。すごい人で本殿にはたどり着かず遠くから拝みおみくじを買って帰る。「吉」だった。

大晦日の会食

On December 31, 2006
by 卓 坂牛

一年に一度親と兄貴家族に大晦日と元旦に会うことになっている。シンガポールとオーストラリアと日本にばらばらにすんでいる兄貴たち家族もそうしょっちゅう一同に会することは無い。いつも決まって青山の焼き鳥やで大晦日の夕食をとる。美味しかった。両親は快調のようだ。元気そうで安心した。ひざを怪我した兄貴も元気そうである。オーストラリアの大学に入った甥っ子は英語が上手になったようである。早稲田学院の本庄に入った甥っ子の弟の方は通学時間が長く大好きなサッカーはやめてしまったようだ。高校時代は今思えばやっておけば良かったと思うことは沢山ある。
飲んで食って解散。明日また河豚やで会うことを楽しみに帰宅。

忘年会

On December 31, 2006
by 卓 坂牛

12月30日
今年最初で最後の忘年会。日工大の武田先輩。伊東事務所の東さん。竹中の萩原さん。東工大の奥山、塚本、貝島。塩尻の勝者柳沢潤。奥さんの志真さん。ofdaから木島さんと僕。渋谷で飲んで食って。2次会はアトリエワン。
今年は坂本先生自身ドイツのコンペで勝利。塚本もパリのコンペに入選。大良も沖縄で勝ち。そして柳も勝った。めでたしめでたし。しかし案の定、塩尻で最後、僕が柳に投票しなかったことを散々言われる。30分おきにその話が登場する。奥山とは卒論、修士論文の梗概の話。「つらくても書き換えたら学生のためではない」と諭される。しかしそんなレベルではないことを話す。しかし笑った笑った。一年分笑った。すっきりした。朝4時アトリエワンから木島さんとぶらぶら歩いて帰る。みな良いお年を。

装飾

On December 30, 2006
by 卓 坂牛

午前中とある打合せ。午後帰り道、神保町で山の本と装飾の本を探す。ネットで見て欲しかった海野弘の『装飾空間論』やコルの『今日の装飾芸術』『近代の装飾事典』等等、10冊ほど購入。ルカーチの『美学』に装飾論があると井上君から聞いていたので探したが、第二巻はあるのだが第一巻は見つけられなかった。帰宅後早速読み始める。ここでも確認されるのは、装飾と言うのは具象ではないということ。古代に遡れば、旧石器は動物の文様だが、新石器は土器が発明され、幾何学模様となる。この幾何学の抽象性をヴォリンガーの理屈だけではなく解明したいところである。
建築で考えれば、結局エレヴェーションを黒くしたい欲望(白地恐怖症)イコール装飾と定義してもよいのかもしれない。別にそのパターンに意味があろうがなかろうが関係ないと考えれば、つまりディテールも装飾だし、もっと言えば材料に模様があったってそれを使う意思は装飾と考えてもよいのかもしれない。

« Previous Page Next Page »

Archives

  • October 2024
  • September 2024
  • August 2024
  • July 2024
  • June 2024
  • May 2024
  • April 2024
  • March 2024
  • February 2024
  • January 2024
  • December 2023
  • November 2023
  • October 2023
  • September 2023
  • August 2023
  • July 2023
  • June 2023
  • May 2023
  • April 2023
  • March 2023
  • February 2023
  • January 2023
  • December 2022
  • November 2022
  • October 2022
  • September 2022
  • August 2022
  • July 2022
  • June 2022
  • May 2022
  • April 2022
  • March 2022
  • February 2022
  • January 2022
  • December 2021
  • November 2021
  • October 2021
  • September 2021
  • August 2021
  • July 2021
  • June 2021
  • May 2021
  • April 2021
  • March 2021
  • February 2021
  • January 2021
  • December 2020
  • November 2020
  • October 2020
  • September 2020
  • August 2020
  • July 2020
  • June 2020
  • May 2020
  • April 2020
  • March 2020
  • February 2020
  • January 2020
  • December 2019
  • November 2019
  • October 2019
  • September 2019
  • August 2019
  • July 2019
  • June 2019
  • May 2019
  • April 2019
  • March 2019
  • February 2019
  • January 2019
  • December 2018
  • November 2018
  • October 2018
  • September 2018
  • August 2018
  • July 2018
  • June 2018
  • May 2018
  • April 2018
  • March 2018
  • February 2018
  • January 2018
  • December 2017
  • November 2017
  • October 2017
  • September 2017
  • August 2017
  • July 2017
  • June 2017
  • May 2017
  • April 2017
  • March 2017
  • February 2017
  • January 2017
  • December 2016
  • November 2016
  • October 2016
  • September 2016
  • August 2016
  • July 2016
  • June 2016
  • May 2016
  • April 2016
  • March 2016
  • February 2016
  • January 2016
  • December 2015
  • November 2015
  • October 2015
  • September 2015
  • August 2015
  • July 2015
  • June 2015
  • May 2015
  • April 2015
  • March 2015
  • February 2015
  • January 2015
  • December 2014
  • November 2014
  • October 2014
  • September 2014
  • August 2014
  • July 2014
  • June 2014
  • May 2014
  • April 2014
  • March 2014
  • February 2014
  • January 2014
  • December 2013
  • November 2013
  • October 2013
  • September 2013
  • August 2013
  • July 2013
  • June 2013
  • May 2013
  • April 2013
  • March 2013
  • February 2013
  • January 2013
  • December 2012
  • November 2012
  • October 2012
  • September 2012
  • August 2012
  • July 2012
  • June 2012
  • May 2012
  • April 2012
  • March 2012
  • February 2012
  • January 2012
  • December 2011
  • November 2011
  • October 2011
  • September 2011
  • August 2011
  • July 2011
  • June 2011
  • May 2011
  • April 2011
  • March 2011
  • February 2011
  • January 2011
  • December 2010
  • November 2010
  • October 2010
  • September 2010
  • August 2010
  • July 2010
  • June 2010
  • May 2010
  • April 2010
  • March 2010
  • February 2010
  • January 2010
  • December 2009
  • November 2009
  • October 2009
  • September 2009
  • August 2009
  • July 2009
  • June 2009
  • May 2009
  • April 2009
  • March 2009
  • February 2009
  • January 2009
  • December 2008
  • November 2008
  • October 2008
  • September 2008
  • August 2008
  • July 2008
  • June 2008
  • May 2008
  • April 2008
  • March 2008
  • February 2008
  • January 2008
  • December 2007
  • November 2007
  • October 2007
  • September 2007
  • August 2007
  • July 2007
  • June 2007
  • May 2007
  • April 2007
  • March 2007
  • February 2007
  • January 2007
  • December 2006
  • November 2006
  • October 2006
  • September 2006
  • August 2006
  • July 2006
  • June 2006
  • May 2006
  • April 2006
  • March 2006
  • February 2006
  • January 2006
  • December 2005
  • November 2005
  • October 2005
  • Home
  • About
    • Profile
    • Team
  • Works
  • Blog
    • Text
    • Column
  • Contact
  • University
    • Lab
    • Lecture
  • O.F.D.A Home
  • #

© Copyright 2016 O.F.D.A.